私は大学生だったときによくアルバイトをしましたが、その中でも特に楽な仕事だと感じたのは「倉庫内作業」でした。
派遣会社に登録すると、派遣会社が「●●という地域にある倉庫でこういうお仕事があるんだけど、〇日は働けますか」などと紹介してくれました。条件が合えば作業を承諾し、倉庫に派遣されて一日作業を行うというものでした。たいていは派遣会社が配慮してくれて、自分の住んでいるところから近い派遣先を紹介してくれました。朝早く倉庫に集まり、指示された作業を一日繰り返すだけでしたが、たいていは単純作業でした。
私が倉庫内作業のアルバイトのなかで最も多く経験したのは、洋服や生活雑貨の検品作業でした。まとめ役の人からリストを渡され、倉庫内に保管されている数多くの品物の中から指定の品を集めてきて、あらかじめ作ってあった段ボールに詰める。そんな作業をひたすら繰り返すのです。倉庫内はとても広く、どこに何があるのか把握するまでが大変でしたが、一度覚えてしまえばあとは楽。どんどん作業のスピードも上がっていきました。
作業の全体を把握しているまとめ役の人がいて、それぞれのアルバイトスタッフに細かく指示を出してくれていました。ですから、自分たちはいま行っている作業がどの工程の、どの部分なのかわからないままでも問題ありませんでした。
倉庫内には一緒に作業をしている人は大勢いました。何十人もの派遣バイトが集まり、一日一緒に作業をするのです。とはいえ、ほとんどの派遣バイトたちは一日程度一緒に働くだけで、その日の作業が終われば次はそれぞれ違う倉庫に派遣される、という感じが大半でした。ですから、濃密な人間関係に発展していくこともなく上下関係もほとんどありませんでした。
お昼休みは大きな休憩室でみんな一緒に食べることが多かったのですが、それぞれ好きな席に座り、携帯を触る人、本を読む人、食べ終わったらすぐ寝る人、自販機でジュースを買って飲む人など様々に過ごしていました。
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他の人とおしゃべりに夢中になっている人はほとんどいませんでしたね。皆「ここでこの人たちと顔を合わせるのは今日だけのこと」と割り切っているようで、特別自分から知り合いを作ろうという様子の人はいませんでした。私にとってはこの人間関係の希薄も仕事を楽だと感じる大きな要素になっていました。
よく「会社での人間関係が苦痛だ」などという声が世間では多いと聞きますが、少なくとも倉庫では人間関係があっさりしすぎて誰かと揉めるほど距離が近くなることもありませんでした。あっさりしすぎている空気感は、誰かとコミュニケーションをとることによって生まれる喜びがないので賛否両論あるとは思います。ただ、その分しがらみもなく、「ただお金が欲しいだけ」と割り切っていた私にとっては本当に気が楽でした。
派遣会社を通して私はいくつかの倉庫内作業を経験しましたが、そのほとんどが一日から三日程度続けて作業をしたらまた違うところに派遣されるという感じでした。ずっと同じ倉庫に通うことは1度もありませんでした。中には定期的に一週間程度同じところに行かされることもありましたが本当に例外的でした。
倉庫内はいつも一応空調が入れられていましたが、中が広すぎるためか、真夏や真冬はほとんど意味がないことが多かったです。そのため真夏や真冬には暑さ・寒さ対策をするのがひと苦労でした(真夏は保冷剤、真冬はホッカイロなどを常備していました)。ただ、今になって振り返ってみれば、大変なことといったらそのくらいでした。
一日動き回っているので体力的には少々疲れるものの、頭を使わなくていいこと人間関係が楽なことを考えると、やっぱり楽な仕事だと感じました。働きたいと思った時にいつでも条件の合う倉庫を紹介してもらえるわけではありませんでしたが、それでもほとんどは自分の希望通りに働かせてもらえました。その点も、ありがたかったと思っています。
(楽な派遣バイトの体験談 30代女性)
