人手不足と言われて久しい。
日経流通新聞の調査では特に小売・飲食業が顕著であり、人手不足であると回答した会社は70%を超えるという。
そこで人手不足に悩む会社、小売・飲食業に限らず使える手法をお伝えする。
 
それは、「座って仕事をさせること」だ。
これを読んで、??となった人は多いだろう。
しかし、今後高齢化が進むにつれますます若い人が減り、立ち仕事を嫌う人が増えることは必至なのだから、抜本的な意識改善が必要であろう。
 
真面目に考えてみよう。
小売・飲食業に共通する仕事の一つがレジによる会計業務である。
特にスーパー系はレジの人員が固定的であり、勤務時間中レジから動かない人も多いのではないか。
座っても効率は変わらないのだから、座ってスキャンをすればよい
ヨーロッパにいくと、レジ係は座ってスキャンしている。
国内だと昔サンディという食品スーパーが椅子を導入していたが、今は形骸化したようだ(地区によってはやっているかもしれないが)。
昨今、セルフレジや会計のみセルフが増えているのだから、以前に比べ導入しやすいはずである。
しかし、いきなり座ってレジ業務をやると年配の顧客からは「客が立っているのに、店側が座っているのは許せん」なんていう文句が来そうだ。
そこで提案したいのは「実証実験中である」というワードの提示である。
 
企業や官公庁が何か新しいことを始めるのに、「実証実験」というワードをよく使う、ライドシェアや顔認証システムの導入がそうだ。
だから、その言葉の意味を分かっている人は多いだろうし、「実証実験」なら今だけだし・・、と理解を得やすい。
実際、オペレーションが上手くいかなければ辞めればいい。
 
とにかく、立ち仕事はつらい、というイメージを払拭するためにもやれる仕事は座ってやることを推奨したい。
人が集まらない理由の一つは立ち仕事は腰や脚に負担が掛かるというもの。高齢者にはとても辛いのである。その負担を軽減させる策が講じているのなら、人は集めやすくなるであろう。
 
他の仕事でも椅子に座る、ではなく中腰で腰かけられる椅子があれば良い。
近年、小売・飲食業でもDX化が進んでいるが、椅子の設置というアナログな方法でも負担軽減が図られれば幸いである。