前回の続き
今週の日経平均も寄り付きから高くスタート。4年超ぶりの高値となるなど活況となっている。経済誌を見れば、年末に2万円突破だ、15,000円にとどまる等少なくとも今よりは上がるであろう予想が賑わう。
さて、そんなお祭りムードの中、気になることが1つあった。
それは黒田新体制に入り、日銀が長期の国債の購入に積極的な姿勢を見せているということだ。
白川体制では量的緩和は期間の短い国債に集中していた。これは明らかに出口戦略を意識したもの。短い国債であれば、それほど時間がたたないうちに償還されるため、日銀のバランスシートは自然に縮小していくメリットがある。
これに対し、日銀が大量の長期国債を保有するようだと、金融緩和が功を奏して物価が上昇を始めても、日銀が急いで国債を売ってバランスシートを調整しようとすれば、国債金利の上昇という悪影響を及ぼしかねない。
日銀が将来国債を売り戻すことがしにくい状況になることは想像に難くない。これが怖くて白川前総裁は長期の国債を購入することに対して消極的であったのだろう。
逆に考えれば、物価が上昇を始めても、日銀はなかなか国債を売り戻すことがしにくい。長期国債を購入する意味の1つとして、物価上昇を確実にするための担保であるかもしれない。
物価がある程度上昇を続けても、日銀の量的緩和基調が残る。長期国債の購入をしているのは背水の陣の表れか。よく景気回復基調にあるとの報道の中、我々一般大衆はなかなか実感するところまで行っていない。この日銀の思惑が、いつか我々へ恩恵を被ることになると祈りたい。