日本初、女性国会議員、園田天天光さんの胆力
わたくしには、お金も、名声も、バックボーンも、何一つありませんでした。 あるものと言えば、父に鍛えられた気力の源である、胆の力(パワー)だけでした。
わたくしは、その胆力一つで、何事にも立ち向かい、乗り越えてきました。
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いま、男女の関係はもとより、親子、友人、職場と、日本社会のいたるところで、人間の関係が崩れてしまっているようです。 心理学に、心の知能指数を表すEQという考え方があって、まわりの人と良好な人間関係を作り出すうえで、欠かせないスキルだそうです。
わたくしなりの解釈ですが、胆の力を養うと、このEQが高くなるように思えます。
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わたくしは、予想もしなかった人生のいろいろな難問に突き当たり、それを乗り越えていかざるを得ませんでした。 それを乗り越えることができたのも、胆力の一言に尽きます。
この、胆力がつくと、自分のスタイルを確立できるようになるから不思議です。
また、胆力を身につけると、自分の道を拓くことが容易になります。 現場を動かす力を養うことができます。
信念を貫くことを怖れなくなります。 人づき合いに自信が持てるようになります。 本物を見極める眼力がつきます。 病気に打ち克つ生命エネルギーが湧いてきます。 そして何よりも、言葉に魂を込められるようになって、相手を説得する力がつきます。
ですから胆の力を鍛えていれば、どんなに運気の悪いときでも、まだがあると、いつでも「一」から始められます。
胆力は溌溂(はつらつ)と生きるための女の武器です。 胆力は、自由豪胆に生きる勇気を与えてくれます。 胆力は、しなやかで強靭です。
このわたくしの生き方から、読者のみなさまが、何かお役に立つことを見つけていただければ、このうえない喜びです。
『女は胆力』園田天光光(著) 平凡新書
