ボクシングの世界タイトルマッチでの「オプション」って何? | 人生に乾杯を-ヘタレ社長あーやんの気ままなブログ-

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なかなか調子の出ないあーやんです。

 先日の井岡一翔VS八重樫東の投稿を書くとき色々調べてたら「オプション」って言葉がよく出てきた。これ、サラっと流されちゃボクシング素人にはちょっと難しいね。。。

 世界戦(選択試合の場合)の対戦相手ってどうやって決定してるのかな?とか疑問の裏側を知るともっと深くボクシングを楽しめるかもしれない。

 今日は僕のような素人ボクシングファンにも解るようにこの「オプション」についてネットで調べたので書こうと思います。

興行権(オプション)とは・・・

 ボクシング界で言う「オプション権」、あるいはオプションとは、世界チャンピオンがタイトル防衛戦をするにあたり、挑戦者側と交わす「契約」に盛りこむ慣行になっている条件のひとつで、チャンピオンが王座陥落した後の2戦(3戦の場合あり)について前王者側(プロモーター)が興行権を保持することを意味する。

 この「オプション権」が登場したのは、元々前王者に対してリマッチの権利が与えられていたことが原因にある。過去にはこれを利用して王者に再戦を申し込むことが多かった。しかし、これでは王座が2者間でたらい回しにされる恐れが非常に高く、多くの選手にタイトル挑戦のチャンスが回ってこない。 それを防ぐためダイレクトリターンマッチは原則禁止になり「契約」上で再戦のチャンスを残す「オプション」が生まれたという。(ただし、ダイレクトリマッチは判定が微妙だったり、試合運営上問題があったり、他に相応しい相手が見つからなかった場合は認定団体の決定により特例として認められる)。

 WBC、WBAなどボクシング団体のルールに明文化されているわけではなくボクシングビジネスの商習慣のようなものらしい。

 前王者はこの「オプション」を行使することで対戦相手や開催場所、契約条件などを決めることができ、チャンピオンの2度目以降の防衛戦において、リターンマッチを実現することが出来るし、興行権を持っているから試合の利益も多く得ることができる。

 なお、防衛に失敗した場合、前々王者のオプションは消滅し、代わりに前王者のオプションが発生する。また、オプションはあくまでも権利であるため、現王者が買い取ることも可能であり、王者が引退した場合などはオプションを別のプロモーターに売却することもある。
 一方、選択試合以外の場合(指名試合)、興行権は双方のプロモーター間の話し合いによって決めるが、不調に終わった場合は入札になることが多い。

というのが「オプション権」の意味らしい・・、世界チャンピオンになるとオイシイことがいっぱいなのはわかるけど・・男同士の真剣勝負が利益、利益ってね~なんか夢がなくて少し残念だね。

 いっそ全部指名試合にしてファンがドキドキするようなマッチメークばかりになればいいのにねっ(ノ_-。)

それで長くなるけど過去にこの「オプション権」にまつわる面白いコラムがあったので転載させていただきます!!(亀田選手がらみのお話・・・)

2008年2月19日 ダイヤモンドオンライン記事から転載
城島 充 [スポーツライター]


-バブルに踊った「亀田後遺症」から、ボクシングは再生できるか-

 亀田バブルはボクサーをタレント扱いするテレビ局の視聴率至上主義だけでなく、リングをとびかう札束の相場を上げてしまった。「日本は金のなる木」と考える海外プロモーターが以前に増して多くなったという。

内藤の防衛戦は日本で。ファンには朗報だが…

 亀田三兄弟の次男、大毅選手を初防衛戦で破って国民的な人気を得たWBCフライ級王者の内藤大助選手(宮田)の2度目の防衛戦が3月8日、東京・両国国技館で前王者のポンサクレック・クラティンデーンジム(タイ)を相手に行われることが決まった。
 当初はあと1試合のオプション(興行権)を持つ前王者の地元・タイで開催される予定だったが、内藤陣営がオプションを買いとって日本開催にこぎつけた。
 敵地で戦うリスクを回避できた内藤だけでなく、日本のファンは人気王者の防衛戦を身近で応援できる恩恵に浴したわけだが、日本のボクシング界を広い視野で見つめると、今回の流れは決して手放しで歓迎すべき事態ではない。

「オプション」という不思議な慣習

 「オプション」とは、ボクシングの世界タイトルマッチに慣例として存在している権利だ。わかりやすくいえば、世界タイトルに挑戦するとき、王者側が「うちの世界王座に挑戦させてあげるから、もし、あんたのところのボクサーが勝っても、●回分の防衛戦はうちのほうでいつどこで、誰とやるのか決めさせてもらう」という約束だ。
 たとえば、内藤が3度目の挑戦でポンサクレックからベルトを奪取したとき、敗れたポンサクレック陣営は2試合分のオプションを保持していた。つまり、挑戦を受けるかわりに、2度目の防衛戦までは前王者側が挑戦者を選べるというカードである。陣営がこのオプションを行使した場合、ポンサクレックと同じ人物がマネージャーを務めるタイ人のランキングボクサーが初防衛戦の相手として有力視された。
 このため、内藤の挑戦者として亀田大毅(協栄)の存在がクローズアップされると、前王者側からオプションを買い取ることがハードルの1つとされた。通常の買い取り相場は1試合あたり500万円~1000万円程度と言われているが、日本でのアンチを含めた亀田人気を知る前王者側は交渉で高値での買い取りを要求。宮田ジムにかわって交渉にあたった協栄ジムの金平会長は「オプションの買い取りがあまりに高額だと、今後のルールが崩れていく」と懸念を示したが、結局、相場の5倍近くもする5000万円で買い取ったと噂されている。TBSの“テレビマネー”を中心に、亀田バブルを支えたスポンサー収入が見込めないとはじきだせる金額ではない。
 今回の防衛戦発表にあわせて会見した宮田ジムの宮田博行会長は「粘り強い交渉が実を結んだ」と話したが、オプションを買い取った額については言及しなかった。今回も初防衛戦ほど高額でなくても、3000万円近い金が動いたとされる。試合を中継するのはまたもやTBSだが、内藤の知名度が全国区に広がった今、莫大な放映権料を支払っても十分な視聴率がはじきだせるだろう。それはこれまで金銭面で苦渋をなめてきた内藤自身にも正当な評価として還元されるだろうが、いっぽうで懐をたっぷりと潤した前王者の陣営から高笑いが聞こえてくる。

テレビ局にコンテンツとして消費されるボクサー

 テレビ局がバックについてくれるかどうか。今のボクシング界はその一点がボクサーの命運を大きく左右する。内藤は国内外の強豪たちと次々とグローブをまじえ、勝ち残ってきた本物のボクサーだ。だが、今や国民的ボクサーとなった内藤も、昨年7月の3度目の世界挑戦にあたってはスポンサー探しに走り回り、テレビもジムと関係のあった民放キー局ではなく、東京都だけを放送地域とする東京MXテレビでしか中継されなかった。
 かつて、プロボクシングはプロ野球と並んでお茶の間の人気スポーツだった。ファイティング原田の時代はもちろん、輪島功一やガッツ石松、具志堅用高らの世界戦がテレビ中継で高視聴率を稼げたのは、彼らが逃げ場のないリングでむきだしにする闘争心、その背中ににじむ孤独や葛藤に多くのファンが共鳴したからだ。辰吉丈一郎という希有な才能が登場したときも、そこにテレビ局の過剰な演出は必要なかった。
 ここ最近のテレビメディアが抱える問題点は、彼らがコンテンツの1つとしてボクサーを品定めしていることだ。
TBSのプロデューサーたちは亀田兄弟の実力を正確に把握し、彼らの成長をじっくりと見守る余裕が持てなかった。やくざ口調の話し方や相手を侮辱するパフォーマンスを映像で流し、弟が試合後のリングで歌まで唄う姿をまるで歌謡ショーのように演出した。世界戦での反則行為に端を発した亀田騒動はTBSを中心にしたメディア批判にもつながったが、その陰で力はあってもメディアから正当な評価を得られず、十分な資金を集められずに世界戦のチャンスをつかめなかったボクサーたちの存在はあまり語られていない。

亀田バブルは日本を「金のなる木」にした

 亀田バブルはボクサーをタレント扱いするテレビ局の視聴率至上主義を浮き彫りにしただけでなく、リングの周辺をとびかう札束の相場を引き上げてしまった。
 オプションの買い取り交渉だけではなく、海外からチャンピオンを日本に呼ぼうとした場合、亀田バブルの「前例」をひきあいにだされ、高額のギャランティを要求される。実際、王者陣営から求められたギャランティがあまりに高額のため、交渉を断念したケースは一つや二つではない。「日本は金のなる木と考えている海外のプロモーターやマネージャーが以前にも増して多くなった」と語るボクシング関係者もいる。日本での試合を承諾した前王者のポンサクレック自身も「日本では何度も試合をしているので問題はない」とオプションを譲ったことにふれながら、「それに日本はお金が稼げるからね」と本音をもらしている。
 もちろん、テレビ局が高い放映権料などを支払って世界戦を中継してくれたり、大きなスポンサーに支えられるボクサーなど、数えるほどしかいない。しかも、ボクサーとしての実力ではなく、そのキャラクターや奇異な話題の有無がその基準になるのだとしたら…。
 ボクサーほど、一瞬一瞬を刹那的に生きているアスリートはいない。世界レベルにまでのぼりつめたボクサーの足跡は、丹念に追えばいくつもの物語で彩られている。
 ボクシングの本質を、ボクサーが背負うドラマをいかに正確に伝えるか。
 テレビを中心にしたメディアとボクシング関係者がその命題と真摯に向き合うことでしか、この崇高な競技の未来は見えてこない。
(文中敬称略)
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色々問題のあった試合だったが、裏側も凄かったのね。

 うーん・・。ボクシング界もやってる人達から言えば「仕事」だからね。お金!お金!ってのも全部否定はできないけど、いろいろあるね。

 今はWBAの複数王者問題も深刻だし・・「パフォーマンスではなく強い者が正当に評価される時代」が来ることを一人のボクシングファンとして祈るばかりですね。

 まぁそう考えると、井岡一翔VS八重樫東のWBC・WBA世界ミニマム級王座統一戦ってのは本当に価値のあるマッチメークだ!!様々な障害を乗り越えて実現するビッグマッチ!

また、ひとつボクシングのことを勉強したあーやんでした。

では、

ボクシングサイコー!
全てのボクサーに愛を込めて・・・