こんにちは。

 

小夜子です。

 

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夫(夜明けさん)に拒否される側のレス妻です。

 

新婚からずっとセックスレス。

気づけば干支一周回ってました。

 

私と夫の夜明けさんが本当の意味で向き合い始めるまでの12年間の歩みを綴っていきます。

 

本ブログはセックスレス解消指南ブログではありません。

 

「どう生きるか/死ぬか」に真剣に向き合った私の人生のターニングポイントの記録です。

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前回のお話はこちら。

 

 

 

意を決して誘ってみたものの夜明けさんから返ってきた返事は・・・「え?」

 

 

絶対に一度で聞き取れてるよね?

 

 

私が何に誘ったのか、

確実にしっかりと聞こえてるよね?

 

 

 

 

 

夜明けさんがわざと聞き返してくることを

私が分かってないとでも思っているの。

 

 

 

こうなるのが分かってたから指先まで震わせたというのに

ある意味夜明けさんは期待を裏切りません。

 

 

最初の反応でこれからの展開は予想できました。

 

 

 

 

それでも私は一縷の望みをかけて続けました。

 

 

なんとかその場の空気が悪くならないように明るく続けました。

 

 

「結婚してから全然してないし。」

 

 

後ろからおどけた感じで抱きつきました。

 

 

 

でも、私は分かっています。

こういう時はいつだってそう

 

 

 

 

夜明けさんはこの話題になると私と絶対に目を合わせないのです。

 

 

ほら、やっぱり今日だって

 

目を合わせない。

 

 

 

 

 

動きすら止めてくれない。

 

 

 

 

夜明けさんなりの動揺の隠し方なのかもしれません。

 

 

背中に私をくっつけたまま、

気にせず服を脱ぎながら入浴の準備を着々と進めていきます。

 

 

 

朝から何度も何度も頭の中でシミュレーションしたのに・・・・。

 

 


 

 

シミュレーションの中での

理想の回答はこうでした。

 

 

 私が明るく誘ったら、

夜明けさんも明るくおどけて、

 

「ちょうどそろそろボクもしようと思ってた!」と返してくれるはずでした。

 

私は喜ぶはずでした。

 

 

 

 

そう返してくれたら満点だったのに・・・。

 

 

現実ってなんて酷なんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

傷つきたくなくてじっと耐えて、

それでも何も進まないから意を決して口に出したのに、

 

 

 

これから私はまた

 

いつかのあの日のように

 

傷つくことになるでしょう。

 

 

あーあ・・・。

 

 

 

 

目の前の夜明けさんは・・・

 

もくもくと服を脱ぎ、

 

 

とても気怠そうに

 

 

 

「そんなに急に言われても・・・。」

 

 

と言いました。

 

 

 

 

涙が出そうでした。

 

 

 

じゃぁなに。

 

 

急に言わなかったら、

 

前もって言ってたらオッケーだったの?

 

 

 

私の頼み方が悪いって?

 

また私のせい?

 

前もって伝えていれば答えが違った?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんなに何週間もイメトレして、

 

週末が来る度にドキドキして、

 

やっとこさ言えた一言なのに

 

まだ事前準備が足りなかった!?

 

 

 

 

 

そんなにイヤそうな顔しないでよ。 

 

どうしてそんな怖い顔するのよ。

 

困ったような顔しないでよ。

 

 

 泣いてしまいそう。

 

でも、笑わなきゃ。

 

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そして夜明けさんは続けました。

 

 

「疲れてるし・・

 

今週は忙しかったし。」

 

 

 

 

 

 

じゃぁ

忙しくない時っていつ!?

 

忙しくない時なんてあるの!?

 

疲れてない日なんてあるの?

 

 

 

 

 

聞きたい事はいっぱいあったけど、

 

 

聞きたい事を声に出すと

 

 

涙が出てしまうことはわかっていました。

 

 

 

 

 

 

 

夜明けさんは泣く女がキライでした。

 

彼に女の涙は通用しないことはわかっています。

 

 

 

だから、

 

 

こみ上げてくる思いをぐっと舌の根っこで捕まえて、

喉の奥に流し込みました。

 

 

 

 

必死に明るくふるまいました。

 

 

 

そして

 

「そっか、ごめんね。」と謝りました。

 

 

 

 

私は何に謝ってるんだろう・・・。

 

 

 

滑稽に思えましたが嫌なことを頼んでしまってごめんね、という気持ちです。

 

 

 

 

 

夜明けさんは「また今度・・・」と言いました。

 

 

 

 

 

 

また今度っていつ。

 

何月何日ですか?

 

 

そうやってまた今度また今度って先延ばしにして、

 

しれっとなかったことにするんでしょ。

 

 

 

 

 

それでもこれ以上空気を悪くしたくなかった。

 

 

 

 

「ごめんごめん。

 

じゃぁまた今度よろしく!!」

 

 

 

無理やりにでも笑いました。

明るくおどけました。

 

 

 

 

私を置いて夜明けさんは

無言でお風呂場に入っていってしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

風呂場に消えた夜明けさんを見送ってから

私はリビングに戻りました。

 

 

 

 

 

 

そして、ソファの上で三角座りをして

誰にも気づかれないように一人静かに泣きました。

 

 

 

 

 

 

 

頭の中の私は泣いちゃダメだって言ってるのに・・・。

 

 

あの時のあのイヤそうな顔がまぶたに焼き付いて離れません。

 

 

 

 

 

この半年間、私がずっと頭の端っこで抱えてきた不安を

夜明けさんはちっとも分かっていなかった。

 

ショックでした。

 

 

私が悩んでいる間も

 

彼はただ自分の気持ちの赴くままに

一ミリも胸を傷めることなく平常通り暮らしていただけ・・・。

 

 

少しは気にしてくれてるかなと期待していたのに

 

 

バカみたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

私が今日、朝からずっと緊張していたことも

どういう気持ちで夜明けさんを誘ったのかも

どんなに指先が凍えたかも

 

あの人は1ミリも分かってなんかいない。

 

 

 

 

私の気持ちに夜明けさんが気づいてすらいないことが悔しかった。

 

 

 

どうして夜明けさんの許可を得ないとセックスすらできないんだろう。

 

 

 

 

あの一瞬のイヤそうな表情を嘘だと思いたい。

 

眉間にしわを寄せる癖だと思いたい。

 

 

 

 

 

 

 

「そんなにイヤ?」

 

 

問いかけ始めるともう止まりませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

ソファで声を殺してわんわん泣きました。

 

 

 

 

泣いたってどうしようも出来ない事はわかっていました。

 

 

 

でも、止めようとしても、次から次へと

涙が出てきてどうしようもないのです。

 

 

 

 

 

夜明けさんがお風呂から上がってくるまでには、

泣き止まなくてはいけません。

 

 

泣いていたことを悟られてはいけません。

 

止めなくちゃ。

 

 

 

 

 

次から次へと溢れてくる涙を必死で拭いて、

 

深呼吸をして、

 

思考を強制シャットダウンさせました。

 

 

 

目の前で流れている

究極的にどうでもいいバラエティ番組に意識を集中させました。

 

 

 

 

洗面所に行き、鏡を見ました。

 

 

目は少し赤いけど許容範囲です。

 

 

えいっと顔を洗って、

涙の跡を洗い流して、

深呼吸をしました。

 

 

 

 

何事もなかったかのように

 

気にしていないように

 

取り繕って

 

 

また明日からの生活に備えました。