一年とすこし前、●●の生家であるカビと虫に汚染された山小屋へ引っ越した。その時に●●は私に隠れて、引っ越しまでの3ヶ月分、以前住んでいた貸家の家賃を滞納していた。こんな狙い澄ましたかのようなタイミング、まるで夜逃げだ。
そして●●は私の母の金を頼りにした。今も一円も返していない。
この時の話の詳細を母に聞いた。
以前住んでいた貸家は、賃貸契約をしたときに私の母が保証人になってくれた。●●は親兄弟と絶縁していたためだった。
私たちが引っ越した後、母のもとへ不動産会社から、3ヶ月分の家賃が未納で●●が音信不通なので払ってほしいと連絡がきた。
ちなみに、私も連絡先を教えていたのに、なぜか連絡がくることはなかった。保証会社も入っていたのに、滞納の知らせも無かった。後で知ったが、人のいい大家さんが保証会社を使わずに待ってくれていたという。私に連絡をしなかったのは●●が例のごとく止めていたからだった。
結局はその信頼まで●●は裏切った。
引っ越してから、退去の立ち会いがあるからと言って●●がひとりで貸家へ戻ったことがあった。
私も母に会いにいきたいと言ったが、時間がないし日帰りで帰るからと連れて行ってはもらえなかった。
そして●●が私の実家に金を借りにいき、その足で大家さんに支払いに行った。●●は母に、私には滞納のことを話さないでほしいと言っていたそうだが、あなたからちゃんと話さなければならないでしょうと諭したそうだ。
その時の様子に、母は引っかかるものがあったそうだ。
なんだかぼんやりしていて、申し訳なさそうだとか、謝ったりだとかいうことも無かった、と。まるで感情を感じられず、これまでの人のよさそうな笑顔や気の利いた様子を思うと恐ろしくなったそうだ。
すみませんけど借りていきます。
まるで1日車を借りるくらいの調子で20万を握りしめて去り、それから一年以上、今に至るまで母に対して●●から連絡がきたことは無い。
もちろん別居して私が実家に子供を連れて戻ることになってからも、謝罪も挨拶も一言もなかった。借金について知られた途端に手のひらを返して逃げる。やはりこれもいつもの流れだ。
母は●●について、裏表のないいい人と結婚したねぇとよく言っていた。
私が●●の愚痴を言っても、まじめな人なんだから大丈夫と言って、私をたしなめた。
この滞納の一連の流れを知ってもなお、私の貯金から母に金を払っても解決しない、お金は●●に貸したのだからしっかり返済できる人間に育ててあげなさいと言った。
老いた女性がひとり、還暦をすぎて働き続け、なんとか貯めた金。働き盛りの男の、なにに使ったのかも分からない浪費の代償にしていい金なのか?
●●にとっては、
特盛りの牛丼をアルバイトの学生に奢って食べ残しを揶揄することより、
回転寿司で20皿以上を食べて偉そうにすることより、
まかないが面倒だからと宅配ピザをいくつも買って同僚にふるまうより、
コンビニで200円を超えるエナジードリンクをしょっちゅう買うことよりも、
私の母の金は優先度が低くてとるに足らない軽いものなのか。
私は絶対に、母の金も、養育費も、慰謝料も、婚前に使わされた金も、●●からむしり取ってやる。絶対にだ。あの男が息をしている限り、決して許さない。