本書は老年精神科医の第一人者である和田秀樹氏の手
になるもので、「結論から言うと、いまの多くの医者
が推奨している、予防医学的、節制的健康法は老化を
逆に進めてしまう]」という危機感から本書を執筆され
たもののようです。
本書の概要は次の通りですが、一部抜粋して、まとめ
てみました。
目次
第1章 老化とは何か
第2章 メタボのウソ
第3章 クロード・ショーシャ博士のアンチエイジン
グメソッド
第4章 心の若返りの意味
第5章 がまんは老化の元
第6章 日本人はなぜ若返ったのか?
◆
さまざまな老化学説があるが、怖いのは心の老化、感
情の老化である。なぜ感情が老化するのかといえば、
大きく三つの原因が存在している。
一つが脳の中で前頭葉という部位が縮むこと。二つ目
が動脈硬化で、先述したように歳を取るほど進む。三
つ目がいわゆるセロトニンなど脳内の神経伝達物質が、
加齢とともに減ってくることだ。
こうした原因があるので、感情の老化予防を心がけて
おかないと、刺激を受けることがおっくうになってし
まう。
結果、体を動かさなくなるし、頭も使わなくなる。外
出が面倒になるし、外見にも気を遣わなくなるので、
体も見た目も加速度的に老化が進んでしまうのだ。
また、ホルモンのバランスが崩れると、認知機能も落
ちていく。バランスを整えると、認知機能は明らかに
上がる。外見的にも若返るし、代謝もよくなって太り
にくくなる。いわゆる若返りの効果があることは、経
験的にほぼ間違いない。
もう一つのメリットは、男らしさ・女らしさが保てる
ので、精神的な若さにつながることだ。つまり「いつ
までも男でいる」とか「いつまでも女でいる」ことが
異性にモテたいという願望や、性欲などにつながる。
ギラギラしている老人は日本では嫌われるけれど、若
くいるためには大切なことなのだ。
◆:
老化予防の観点からすると、体を酷使せずに頭を使っ
ているほうがよさそうだ。日本人全体で見ると、農業
中心の国だったころと比べて、ホワイトカラーの国に
なってからのほうがはるかに長寿になっているし、外
見も若返っているのである。
俗説では体を動かしていると健康的で長生きできると
信じられているけれど、違っている可能性も高い。
少なくとも老化学説的には違う。日光さんさんの屋外
で紫外線を浴びてスポーツをするのは、先述の消耗説
でもフリーラジカル説でも体に悪い。その種の常識の
嘘から脱却して、素直にものごとを判断することが必
要だと思う。
◆:
漢方医学の考え方だと、食事を摂らない、摂れないこ
とがもっとも注意しなければならないことらしい。幸
福な体験は免疫機能を上げるし、感情の老化も予防す
る。うつにもなりにくい。栄養面もさることながら精
神医学の意味からも、食べることを断じて軽視しては
いけない。歳を取っても、文字通りに「口福」を堪能
したいものである。
私が作家、文化人の世界を見る限り、グルメの人は若
々しくて年齢を重ねても活躍されている人が多いのだ。
がまん型の生活をしていると食事も簡素になりがちだ。
食事に興味を失い、ないがしろにしていると肉体的に
も精神的にも人間を老化させてしまう。真面目すぎる
日本人の場合、空腹、痛みから性欲までがまんは美徳
であり、歳相応に健康的と思われているようだが、こ
れは迷信と言っていい。
節制と食事をおろそかにすることは違う。メタボ対策
は誤った努力を誘いがちなので、あえて注意を呼びか
けたい。
◆:
日本人は昔に比べ若返ったというのが大方の見方であ
る。たとえば、読者の理想が盛り込まれたキャラクタ
ーとはいえ、現代の中高年は磯野波平よりも島耕作に
近いのではないだろうか。
昔と比べていまの日本人のほうが若いとすれば、いま
の日本人の食生活のほうがアンチエイジングだという
ことになる。
つまり日本人の平均寿命が延びた過程は、肉を食べる
量が増えていった過程と確実に重なる。食卓に肉が増
えていくプロセスにおいて、植物性タンパク質や魚を
減らすわけでもなかったから、期せずして世界でもま
れに見るバランスのいい食卓を実現したのである。
くりかえすが、歳を取っても、文字通りに「口福」を
堪能したいものである。
では、私なりに四行読書日記にまとめてみます。
「がまん」するから老化する
和田秀樹
PHP新書
1.(事実)一番印象に残ったものは何ですか?
歳を取っても、文字通りに「口福」を堪能したいもの
である。
注)一番印象に残ったことやアンテナに触れた事実を
一つ選んで書く。
2. (発見)直感的に思ったことは何ですか?
がまん型の生活は「口福」とは対極的であり、避けた
ほうが心身ともに幸せになれる。
注)事実から得られた発見や感想などを書く。
3. (教訓)学んだことをひと言でいうと何ですか?
常識の嘘からの脱却
注)学んだことを一般化、抽象化して書く。
4. (宣言)その学びを活かしてどうありたいですか?
私はいわゆる常識にとらわれず、素直にものごとを判断
しています。
注)「こうありたい」という姿を描き、そうなれて
いる自分を想像して現在進行形で書く。
ではでは。

















