小学生の頃
先生の話しは 全く 入ってこなかった。
窓から見える 雲をボーっと眺めていた。
教室の中に居ながら 意識は空を飛んでいるようだった。
そんな私にも、時折
クラスのみんなに 何かが置いてきぼりのような感じがして
この世界で生きる為の何かのスイッチをわざわざオンにする、という感覚があったのです。
そうしなければ とても みんなについていけない、という強迫観念みないなもの。
普通のことが普通に出来ているクラスメイトのことが凄いなぁ、と思っていた。
私は どこかのスイッチをオンにしなければ いけなかったので
厄介だと思っていた。

席が一番後ろの時には
セミロングの髪の女子の後ろ姿の 何か動作をするたびに サラサラ揺れ動く髪をみるのが好きで
先生の話しは相変わらず素通りしながら 授業中 髪の毛の動きと雲の流れにのみ、集中していたようだ。

そのおかげで 成績は良くない、
興味の無いものは どうしたって
頭に入ってこないのは
今も変わらない。

成績は良くないのだけれど、
何故か国語だけは得意だった。
漢字を覚えることだけは 苦にならなかったように思う。

そんな私だったのに、親は
私は頭のいい子だと思ってくれていた。
不思議だけれど、父親似の私は頭がいいのだと思いこんでいた。

算数の授業で、先生がこれは低学年でも解ける問題だと言って問題を出した。
確か、6年生のとき。
案の上 私以外の全員が解けた。
そして 次にこれは 中学生レベルの 難しい問題と言って問題を出した。
私はやっぱり みんなとは違うのか…と思い知らされたのだけれど、
難しい問題では  なんと 私以外のみんなが答えられなかったのです。
諦めにも似たような感覚で
その問題を見ていたら どこからか 答えがやってきたのです。
マジか…
どうして答えられたの⁉️
小学低学年レベルすら解けないのにさっ‼️
その時の頭の中は 勝手に問題を解き明かしていくようで
不思議だったのだけれど。
私を置き去りにしたまま 頭の中で動きだした。
ホントに私は 何と扱いにくい人間なんだろう、と
自分のことを遠目で見ていたように思う。
同時に 実は 私は出来る子なのでは⁉️
と勘違いしそうでもあった。

やれば出来る子です、といつも先生が親に言っていたことを思い出し 
やればできる、
そうだ、やれば出来るんだ〜と
自分を見直すきっかけになった出来事でした。

中学に入ったら 窓の外は見るのを辞めて 先生の話しを聞いてみることにしようと決意した瞬間でもありました。

気を抜くと おバカ丸出し、色々な連絡事項もすっ飛んでしまうので、ヒヤヒヤする場面数知れずだからです。
みんなの当たり前が私には 注意深く神経を使わなければいけないことだった。

中学に入ってから 授業に集中してみた。
小学生の学習より、簡単じゃないか‼️と思ってしまった。
自分で勉強嫌いのレッテルを貼っていたけれど
試験で順位がわかると、小学生の頃、頭の良い子と認識していた友だちと変わらないどころかいつしか 自分が上位だとわかると 私は いつしか 調子に乗り始めて、そして勘違いをしたまま、
いつしか ボーっとする機会が減り いつも 気が抜けない状態がこの世界で暮らす為の必須条件のように。

それでも、時折、ボーっとしていて 何か やらかしてしまうこともあったけれど
ギリギリセーフのヒヤヒヤは
私のハートをチクチクさせた。


この世界では 常に 神経を張り巡らせろ!と。

自分を守る為に
恥をかかない為に
人より優れていると思いたい為に
誰かに認めてもらう為に…
 
そんな沢山の思い込みを身につけながら 綱渡りのように、ギリギリ、ヒヤヒヤしながら…

それでも やっぱり そんな生き方は長く 続かないのです。

学生時代の中で調子に乗りながら 世間でいうところの道を
少しずつ 外していく訳ですから。
この話しのエピソードも いつか書いてみようかなって思うのですが、


さーて、
先日も、息子の成人式に。

1か月前くらいに 案内のハガキが届いていて、その時から冷蔵庫にマグネットでハガキをペタッとね、忘れないように。

13日が成人式、10時受付開始。

そう、ずーっと思いこんでいて
息子にとうとう成人式、明後日だねーって言っていたら
何気にハガキを見ると
12日だった。
えーっ‼️
いつから12日になった❓

いゃいゃ、ハガキ、よーく見てよね!見てたでしょ‼️
いつから13日って思いこんでいたのかね、私。

久しぶりのヒヤヒヤ。
又 やらかすとこでしたよ。

息子も息子で
成人式は13日だよねって、私が言っていたので 何の確認もしておらず
いや〜とりあえず 前日に気づいてよかった!
13日では、全てが終わっていましたからね。

そんなかんだで、
次男の成人式が終わって
振り返ってみると、
ホントに よくやったなぁと私に一番 感謝しています。

気を抜くと やらかしてしまう、そんなことを ふと過去に遡って思い出した訳ですが、
なんだかんだと ありながらも
たくさんのエピソードも
こうしてみると 人ごとのように感じます。

ウフフ、この人、面白いっ!
って、自分を笑える。

相当、慣れないことばかりの連続で子育て期間は
神経を張り巡らせていたのかもしれません。
余裕などもなくて いろいろなルールにクルクル巻かれて
息絶え絶え。
体調が悪くなったってボーっとしていられないのが親でしょ、ってな思い込みだってあったから。
実際、子どものノロウイルスだろうが、インフルエンザだろうが 私だけはうつらなかったのも気迫がこもっていたのでしょうね。
倒れられませぬ、今は。ってな具合に。

でも、もう
その思い込みのあれやこれやは剥がれ落ちてきております。

なので、
また 時折 やらかしてしまうかも、です。

この成人式をもって、
なんだか
解き放たれたようにも思います。

もう、
得意の
ボーーっとしている至福な時間を思う存分、過ごせるようで
何よりであります。

小学生の頃、教室の窓から見ていた空の雲の流れに様々や形になっては消えて、また、現れる芸術の世界にワクワクしていたように。

沢山の思い込みも ワクワクの範疇でした。

生きていること、それがもうすでに 思い込みだったり、ワクワクだったり、と。

ほーんと、楽しい‼️


と、まあ、ギリギリセーフだった成人式でした。