前回の「大樹、霊木探訪」の記事にて
「大窪寺のイチョウ」を御紹介しました際、そのイチョウの木を
「香川県内で2番目に大きなイチョウの木」といふ伝え方をしております。
だったら1番はどこなのさ?と思い、調べましてたどり着いたのが
今回御紹介致します「岩部八幡神社のイチョウ」にござります。

国道193号線を徳島方面に向かっていると、塩江中学校の標識がある辺りで
左前方にイチョウの大樹が既に見えてまいります。
その少し先の国道沿いに、岩部八幡神社の駐車場があるので
そこに駐車し、向かい側の細道を歩いて行くとすぐ神社に辿り着けます。
イチョウは神社の鳥居の前に2本、そびえ立っています。



この写真は、境内の中から撮影したものです。
神社の外からは道路が狭すぎて、正面からは
2本のイチョウの全容を納めることができませぬ。

香川県内で最大のイチョウの木は、上の写真の向かって右側のイチョウにござります。
樹高33m、幹回り7.2m、樹齢は約600年でして
香川県の天然記念物に指定されております。




















県内最大のイチョウの横に立っているイチョウは、樹高はほぼ同じなのですが
幹回りが幾分、細っそりしております。
それ故、この2本のイチョウを「夫婦イチョウ」と呼ぶ事もあり、
幹の太い方を「雄木」細い方を「雌木」としているらしいですが、
生物学上では両者共、雌株にござります。
つまり「雄木」と呼ばれている方は、例えるならば
宝塚歌劇団の男役的な存在でせうか。(←どんな例え方しとんねん)















写真でもお分かり頂けるかと存じますが、
この「雌木」と呼ばれている方が早く色付くやうで、
もう既にだいぶ散ってしまっておりました。
「雄木」の方はまだ色付き始めといった具合にござります。












境内の地面や、神社前の道路には落ち葉が降り積もり
さながら黄色いじゅうたんを敷きつめているやうでした。
調度、神社の関係者の方がいて話されていたのですが、
「雄木」の葉が散った時は、これよりもっと凄い事になるそうです。

先述の通り、「雄木」「雌木」共に雌株ですので、銀杏の実がなります。
地面には落ち葉と共に、多量の銀杏も落ちておりまして・・・
つまりそのー・・・結構、臭いです。
靴の裏にも銀杏の臭いが付きまして、帰りの道中
車の中はずっと、銀杏臭かったです。
臭いを気にされる方は、靴を2足持参する事をお勧めします。




さて、今回の目的はこの大イチョウでしたが、ここは神社ですので
やはり参拝をしておきませう。







本殿はイチョウがある広場から、石段を登って行った先にあります。









鬱蒼とした森の中にある、百数十段の石段を登って行きます。










見えてまいりました。










立派な本殿にござります。

岩部八幡神社は西暦720年頃、現在の場所とは別の所で創始し、
後にこの地に遷座されたのだそうな。
1392年に社殿の修築が行なわれた頃、大イチョウが植えられたらしいです。

昔の人々は、ここのイチョウの葉の状態で、
季節を感じていたのだそうな。
古くから、地元の住民と関わりの深い神社のやうです。






大イチョウには、イチョウの古樹によく見られる「気根」が多数
垂れ下がっております。
それが、御婦人の乳房に似ている事から
「乳を授かるやうに」と祈願する、産婦の方々の参拝も多く見られるそうです。

わたくしも「いっぱいおっぱいを触れますやうに」と
祈願してまいりました。
(↑Go to HELL!)