遠く

もっと遠く

架空よりもっと遥か遠く


苦しくはない自由が

そんな自由があると

どこかにあると聞いて


もっと

ずっともっと

深くて

でも簡単な何かが


すべての

ホントにすべての

存在としてのすべての

理を断って


ただ小さな

アトムみたいに小さな

イデア的原理に収束するみたいな


すべてが愛してるに収束するだろうこと

僕だってわかっているさ


でも

どうしても

厄介なこころとかいうやつが


信じられない

信用できないって

意固地に震えていて


遠く

だけど近く

呆気ないほどありふれた実在が


きっと

たぶんきっと

僕らをやはり

抱きしめてしまうんだろう


それを神と呼べたら

僕はもっと

しあわせになるのだろうけど


もっと

もう少しもっと

名前なんてない神聖を

ただ神聖としてだけ

感じていたかったりするんだ