真夜中を少し過ぎて

特別が少し平凡に落ちた午前4時

それでも僕のアンテナは君を探している

昨日残しちゃった洗い物も終えた

今日の夜用のお米は磨がなきゃだけど

妙に早く寝てしまった反動の

この時間の覚醒を

少しの揚げ物と縮小版謎スープの

具沢山系の圧力が

本来の微睡のリズムに

僕を導き出そうとしている

夜と朝の間の亞時間に浮かぶ

それが面白くて

アンテナ越しの君の気配の

匂いを嗅いでみたんだ

探せば痛み

忘れれば疼くこのこころの

役立たずで無用の僕の

アイシテルの捨て場所を探しているんだなって

悟った気がしたので

噛み殺した


いろんな味がしたよ

僕を酔わせ狂わせるもの達の

いろんな

もうそれはいろんな味が

味がしたんだ

なんで殺してくれないんだろうって

痛む琴線を爪弾く

ありがちなのに誰も知らないメロディーが

まだ生まれそうだから

命の痛みと歩くしかないみたいだよ

真夜中だけの雨は

さっき止んだみたいだ

きっと命達は

緑色の喜びを朝に叫ぶんだろう


失うのが怖くて求められない魂は

どうやって泣いたらいいんだろう


わからないから歌うんだねって

白々しい蛍光灯を消して朝を

朝を感じたんだ