風が

強い風が

きっと空の隅っこに

透明な窒息を描いて

限りなく黒に近い藍色の

それでも絶対に黒に落ちない純情が

見えるかもしれないよ

無性に煌めいた星々の内緒話が

見えてしまうかもしれないよね

だって風が強いから

その冷たい耳たぶに触れたくなるんだよ

ううん

風のせいだからと僕は

風のせいだからと僕は


飛べるかもしれないなと

君の空を見つめたのさ