チャーリー

なんだ

会いたかったのにな

チャーリー

ごめん

君の名前がついたバンドに遠い昔いたんです

僕は

ギタリストをあぶれ

ベーシストのバンドもなくなり

なぜかそのバンドにドラマーとし

拾われたのです


ギターも好きだけど

限界は感じていました

ベースはようやく面白くなってきたところでした

ドラムはね

いくら練習しても上手くならなくてね

悔しくて惰性で続けていただけでね


だからチャーリー

君のプレイを聴いて研究したりとか

全然してなくて

ほんとに自己流

でもドラムは残酷ですよね

四肢を別々に操るこの楽器は

客観的に捉えたら

ほとんど持って生まれた才能が八割くらい

どんなに練習しても

ダメな人はほんとにダメなんですよね

その最右翼としての僕の部屋は

今でも安物の打楽器に埋もれていますがね


チャーリー

君の逸話は沢山聴いています

そして君が恵まれた才能でそこにいるのじゃないことも

感じています


だけど君は多分最も才能に恵まれた人達に

負けないくらい音楽を愛していて

真摯に音楽に向き合っていたということも


ねぇ

チャーリー


僕も音楽が好きなんです

っていうか

それしかないっていうか

しがみついている感じ

でもね

君みたいに真摯に取り組めていないんです

ああ

チャーリー


君は何かに辿り着けましたか

辿り着きたいという想い自体が

ある種の悟りから一番遠いものなのでしょうか


わからないけどやめられないからやめない

それだけなんですけどね


今度の新曲はね

自分でドラムも入れたいんです

苦手なシャッフルなんですけどね

シンプルに

自分っぽくね


その時は応援してください


ねぇ

チャーリー


お疲れ様


いつか

そっちに行ったら

セッションしましょう


ではね

おやすみなさい