永遠に考えても世界は救えはしない

命は大切だと教わったのは
多分、保育園の時だったと
いや、教わったのは
一番大切なモノはなんですかと問われた時に
「命!」と反射的に答えることだけだった

どこで線を引くかだよね
豚を食らい 鶏をむさぼり 牛によだれを垂らしながら
僕は生きている
菜食主義者は罪を免れるだろうか
木や草や花や実や
それは命ではないと言えるかい?

動物実験で命を弄ばれる数限りないラット達と
その結果救われるかもしれない数多の命と
一つの正義が裏返せば邪悪に満ちてしまうこの世界を
でも僕は容易く断罪出来ない

原子力発電所の内部の作業は
あの防護服は放射線を全く遮らないって
知ってた?
積算した年間被爆量の安全基準とか
そんなもの本気で信じちゃいないよね
どんな人達が命を金に換えて
取りあえずの明日を生き長らえているのか
想像してごらんよ

ねえ 命って本当に一番大切なものなの?

どこかで汚い境界線を引かなきゃいけないんだ
その為に必死で考えなきゃいけないんだ
考える為には必死で知らなきゃいけない
そんな行為は僕らを疲弊させ
命を削ってしまうかもしれないんだぜ

無知はもちろん罪さ
ならば神以外はすべて罪人さ
だけど僕は原罪ってやつが
あまり好きじゃない
どうしても好きになれないんだ
それも罪かい?

すべてはバランスなんだ
無力を知り
でも微力を願う
側面だけでは月さえ知り得ない


殺戮のない平和が長続きしないのはなぜか
平和は儲からないからとしか
今の僕は答えられない
だけど そんなこと
声高に叫ぼうなんて思わない
ジョンはある意味祭り上げられただけで
でもその苦悩の先にイマジンという
悟りを歌ったんだと思う

僕は毎晩祈りを書く
祈りは無力で
でも祈りほど優しい力はないと
思っているから

でもそれだけじゃダメなことも
沢山ある あり過ぎるんだ

もっと深く
もっと静かに
もっと深く
もっと秘かに

君にも
いや
君にはできるよ