まるで思い出みたいな 
遠い昔 

エピローグだけが永くて 
エンドロールが 日陰の汚れた雪みたいに
あちこちに残っている 

何も聞こえない夜は 
君の名前を口ごもる 
未来なんてまるでない 
時間の吹きだまりで  

衝動が不自然に震えている 
汚れた僕を恥辱するみたいに 

生きるって汚れることだよって
吐いたその息を 
命の為にと吸い取る僕は 
ぬかるみでついた泥を 
泥水で洗い続けている 

全部汚れたら楽になれる 
でも どこかが油紙のように拒み続けるので 
まだら模様の無惨が浮き上がってしまう 

汗臭いままで眠れるだろうか 
汗臭いまま愛されるだろうか