やはり感じるのかな 
見えるというより 
わかると言った方がいいのか 
感じちゃうんだよ
 
わかりやすい振動が 
表情や身体自体からも 
カマをかけてた訳じゃなく 
手に取るように感じたんだ 

驚いたように目をパチクリさせて 
彼女は恐れたように 
信じられないとでも言いたげに
体温を押し当ててきた  

優しさに罪はない 
だけど優し過ぎることに愚かは宿るのさ  
僕は言葉をやめて 
ただ想像してみる 
まだ短いその半生に 
どんな物語が立ちこめていたのかを  

根掘り葉掘りは 
こんな時 毒にしかならない 
いつか こらえ切れなくなった時に 
こころは零れてくるだろう  
僕でよければ 
その透明を 飲み干してあげるよ  
そんなキザは 言葉になんてしないけれども