ボスはよく「服」を汚す。
メダカの世話やお家のお直し
もちろん食べこぼしもある。
…子供か?
汚すのは構わない。
洗いがいがあるってもんよ。
なので 何かしらの作業をする時は必ず
ボロいどーなってもい服に着替えてもらう。
ボスは「めんどくさい」と嫌がるのだが
「絶対汚すから着替えろ!」
と 優しくお願いする。
この前 お出かけから帰ってきたボスに
「そのまま買い物に出かけよう」
と お誘いしたが
「ペンキを塗りたい」
と お断りされ 仕方なく一人で車に乗ったが
ここで嫌な予感がした。
いつものように「着替えてから…」と
言おうと思ったが 毎回言われてるので
大丈夫だろう…とそのまま出発。
買い物から帰ってくると
洗面台でなにやらゴソゴソ…
そぅ…ズボンにペンキをつけてしまい
私が帰って来るまでに落とそうとしたらしい。
怒られるからな。
思いのほか早く帰ってきた私に 焦ったみたいで
ビショビショになったズボンを握りしめ
「……ついてもた」
と 苦笑い。
「期待を裏切らん男だな…君は。」
と 冷ややかな反応の私。
洗面台にはいろんな洗剤を試したであろう
痕跡があり 思わず吹いてしまった。
「落とそうと頑張ったんやな」
と 笑いながら
「こど、これは無理。」
と バッサリ。
買ったばかりなのにな。
それからは 何かをしようとする時
「着替えるのめんどくさい」
って 顔で私を見るが
「着替えろ!」
という 無言の圧で
いそいそお着換えをするボスである。