第四日目のテーマは「移動」
なにしろ、朝7時に出発、650キロを、途中休憩と観光を挟んで12時間余で走破するのである。
出発後20分程で、最初の見学地、ヒエロポリス遺跡と石灰棚へ。
ヒエロポリス遺跡は発掘の規模がそれほど大きくない為か、あるいは前日のエフェソスの規模にあっ倒されたためか、それほどの感興は沸かない。
一方の石灰棚。
土中の石灰層を突き抜けて温泉が自噴して周囲に流れたため、あたかも雪渓の如く崖のような斜面を覆っている。
そして、流れ出る湯が、まるで棚田のように段々状に小池を成している。
その水の色もきれいなブルー。ターコイッシュよりも薄いブルー。
温泉が流れ出ている棚の上部では、裸足でその温もりを楽しんでいる観光客が大勢いるが、その温もりの感覚は十分想像内なので、靴をぬぐ面倒を敬遠する。
昼食はトルコ風スープ、2~3種のピザ、ケバブを茄子で巻いたものにバターライスと温野菜がついた皿、それにデザートをいただくが、何か久しぶりにマトモなものを食べた気がする。
次の観光地はコンヤ。
イスラム教徒50%、人口110万人の大都市である。
京都市と姉妹都市提携をしている、ということで日本庭園があった。
都市面積も5万平方キロでオランダより広く、日本の面積35万平方キロの七分の一。
農業、麦や果樹、その加工ー日清製粉の提携するパスタ工場もあるーが主産業。
「踊る宗教」と言われるイスラーム教の一派の本山があり、そのモスクを見学。
日曜日とあって、イスラーム教徒の老若男女が大勢詰めかけ、礼拝をしている人たちを見る。
街を歩く男女は手をつないでいるカップルが多い。
身体的接触はインチマシーの大事な表現だが、イスラームには儒教の国のような、それを良しとしない文化は無いようだ。とても結構なこと。
途中、キャラバンサライ隊商宿の遺跡のあるところでトイレ休憩、
今日より2連泊なので、ビールやトルコ産の赤ワインを仕込む。
カッパドキアのラマダに7時半頃到着、8時過ぎの夕食。
さすがに過去三泊ほどごった返していない夕食レストランではあるが、今日もバイキング、に辟易する。
確かに料理の種類は多い。しかし肉にせよ魚にせよ、メインディッシュの種類は圧倒的に少ない。
加えて、料理の温度が似たような生ぬるさなので、何を食べても「変化」がない。
ということで妻と早々に引き上げて、持参してきたカップラーメンとそばを部屋食する。