貫井徳郎氏の小説である【乱反射】を読書好きな患者さんから貸していただきました。
『ダークになるかもしれないけど・・』
という言葉通り、胸は痛くなるし腹は立つしでダークになってしまったのですが、不思議と読んで後悔はなく、むしろ社会に生きる者の一人として読んでおくべき本だなと思いました。
どういうことか説明します。
あからさまな悪意があるわけではないのですが、それでも結果的には身勝手としか言いようのない振る舞いをした全く接点のない人達の行動の積み重ねが、一人の幼児を事故にいたらしめて死なせてしまうわけです・・・しかもその被害に遭った幼い子の名前が健太というのがなんとも(ーー;)
たとえフィクションとわかっていても、僕も父親ですから他人事ではなく読んでいて非常に辛かったのですが、子どもを死なせてしまうことなど夢にも思っていない、だけど事故の原因には確実に関与していて、加害者といえば加害者である人々の身勝手な行いは、僕を含めて誰にでもありそうなことなわけです。
この小説を読んで戒めなければならないと感じたものは社会に生きていく中で大切なものです。道徳、倫理というより、一番しっくりくる言葉は【モラル】であると感じました。
違法ではなくとも、それでもモラルに欠けたといえる身勝手だったり自己満足に過ぎない行為は、時に他の人の似たような行為と乱反射し合って重大な事故に繋がる可能性もあるということです。
自身を含めてモラルに欠けた世の中になっていると、残念ながら思わざるを得ないことが多々あります。
この小説を読み、今まで以上にモラルに気をつけた生き方をしなければならないと思うことになりました。
僕がそうであるように、子どもを持つ親御さんには効き目抜群だと思います。子どもへの愛情以上に強いものはそうそうありませんから、物語の登場人物だけに腹を立てるのではなく、自分自身も戒めなければと自覚するはずです。その国や社会が美しいものであるかどうかは、そこに生きる人のモラル次第と云えるほど重要なことですよね。
読む価値、、あります!!
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