カウンセラーやセラピストを目指している方に、
最初に押さえておいてほしいことがあります。
それは、
カウンセリングは、悩みを取り除いてあげる場ではない
ということです。
カウンセリングとは何をする場なのか?
初心者カウンセラー・セラピストが最初に知っておきたい
「本当の役割」についてお伝えします。
「相談に来た人を元気にしてあげたい」
「苦しみを早くなくしてあげたい」
「1回のセッションで少しでも楽にしてあげたい」
そう思う気持ちは、とても自然です。
けれど、
その気持ちが強すぎると、
クライアントさんの本当の気持ちに触れられないまま、
セッションが浅いところで終わってしまうことがあります。
初心者セラピストがやりがちなこと
経験が浅い時ほど、
クライアントさんをすぐに元気にしたくなります。
たとえば、
「職場で孤立していてつらい」
という相談を受けた時。
「大丈夫ですよ」
「明日はきっといい日になりますよ」
「一人の時間にも良い面がありますよ」
そんなふうに励ましたり、前向きな見方を提案したくなるかもしれません。
心理学では、物事の捉え方を変えることを
リフレーミングと言います。
ただ、クライアントさんの気持ちを十分に見つめる前に行ってしまうと、
それは一時しのぎになってしまいます。
前向きな言葉が届かない理由
クライアントさんは、
つらさを抱えて相談に来ています。
その時に、こちらがすぐに励ましたり、前向きな視点を示したりすると、
表面的には少し元気になったように見えることがあります。
けれど、本当は、
「分かってもらえなかった」
「つらい気持ちを置き去りにされた」
「前向きにならなきゃいけないと言われた気がする」
と感じている場合もあります。
孤立していてつらい。
その奥には、
- 寂しい
- 人とつながりたい
- でもうまく関われない
- ずっと我慢してきた
そんな、まだ言葉になっていない
本当の気持ちが隠れているかもしれません。
そこに触れないまま前向きな言葉でまとめてしまうと、
カウンセリングは深まっていきません。
カウンセリングとは
本当の気持ちを見つめる場
カウンセリングとは、
今ある悩みをすぐに消す場ではありません。
クライアントさんが、
自分の本当の気持ちを見つめていく場です。
そしてカウンセラーやセラピストの役割は、
その人が自分の気持ちを見つめられるように、
そばで支えることです。
人はいつも自分の本音に気づいているわけではありません。
「本当は寂しい」
「本当は甘えたい」
「本当は分かってほしい」
そんな気持ちを長い間抑えて生きてきた人にとって、
その本音に触れること自体が大きな負担になることがあります。
だからこそ、
一人では見つめられない気持ちを、
カウンセラーと一緒に見つめていくことに意味があるのです。
セラピストの役割は
解決してあげることではない
カウンセラーやセラピストの仕事は、
クライアントさんの悩みを代わりに解決してあげることではありません。
悩みを取り上げて、
なくしてあげることでもありません。
大切なのは、
クライアントさん自身が自分の悩みや苦しみと向き合えるようになること。
そして、その中で自分の力で生きていく力を取り戻していくことです。
人生から悩みが完全になくなることはありません。
けれど、自分の気持ちを見つめられるようになると、
悩み方が変わります。
苦しみに飲み込まれるのではなく、
悩みや苦しみと共に、
自分の足で歩いていけるようになっていきます。
初心者セラピストに大切な視点
クライアントさんを早く楽にしてあげたい。
その思いは優しさでもあります。
けれど、
セラピーやカウンセリングで本当に大切なのは、
急いで元気にすることではありません。
その人が避けてきた気持ちを、
静かに見つめられるように支えること。
そこに一緒にいて、
逃げずに、急がずに付き合うこと。
それが、カウンセラーやセラピストに求められる大切な役割です。
「悩みを消してあげなければ」と思うほど、
セラピスト自身も苦しくなります。
まずは、カウンセリングとは悩みを取り除く場ではなく、
クライアントさんが自分の本当の気持ちに出会い、
自分の力で歩いていくための場なのだと知っておいてください。
「人を変えようとするセラピスト」ではなく、
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