前回投稿した方法で採卵を゙試みたが、翌日、6月5日は卵を確認できなかった。袋の中にはかなりの量の葉が入っており、それを丁寧に見てはいないので、どこかに産卵してある可能性はあるが。



この方法で採卵を゙試みて2日目、.6月6日の゙午後、葉に白く綺麗な卵が1つ付いているのを見つけた。


変だな。前回産卵したのは先週の水曜日と木曜日、木曜日産卵の゙後には腹端に1個、卵があったはずなのだ。今日は翌週の゙木曜日、その卵はすでに孵化していて当然だし、仮に孵化していなくても、卵にはっきりした孵化兆候があるあるはず。それなのになぜ真っ白な卵?可能性は2つだろう。


1.前回産卵の゙後、腹端にあった1つの卵を゙含む何個かの゙卵は何処かに産卵されており、私がそれをそれを見落としているだけである。


自然な考え方である。ただ、孵化までの゙日数は多分1週間に満たないし、この小さな袋を使う前は、それなりに丁寧に見ているため、卵の見落としは考えにくい。卵はすでに孵化していると考えるのが自然だ。だとしたら、もう一つ可能性がある。こちらの方が明日以降に希望が持てる。


2.腹端にあった卵はすでに孵化し、幼虫はそこで死亡している。その゙死骸や卵殻が産卵の゙邪魔となり、卵を産めなくなっていたが、それらが押し出されたために新しい卵も産めるようになった。


雌の交尾器を゙調べる場合など、腹端から普通に孵化幼虫が見つかると、図鑑に書いてあった。その幼虫が生きて腹端から這い出て来たのなら結構な話だが、普通は死んでいるだろう。

腹端に小さな幼虫ないしその死骸や空の卵があったら、それらに邪魔されて産卵できなくても不思議はない。真っ白な卵の存在は、障害物が卵と共に押し出され、「開通」した証拠である。だとしたら、この後かなりの産卵が見込めるかも知れない。

ただ、今更のように気づいたことだが、悪天候とか食樹が見つからない等の理由で、5日程度産卵できないことは、野外では普通にありそうな気がする。そのような場合、卵は雌の腹端で孵化してしまうのだろうか?


疑問は尽きないが、あまり問題を゙拡げるのはやめよう。明日以降も同じ袋の中で採卵を゙試みよう。このやり方を変える理由はない。


今回は、未交尾雌からスタートの大量採卵と言う意味で初めてだが、大量産卵の一方で「たった1卵」から考えさせられ、学ぶことも多い。面白い採卵を゙させてもらっている。


ただ、仮に今から産卵したとしても、卵からの蛹化は多分7月10日過ぎ、梅雨末期の゙、特に降水量の゙多い時期に当たる。梅雨寒と呼ばれるような低温であれば良いのだが、常識的には一年の中で最も高温多湿の゙時期に蛹化することになる。無事成虫になれるのかは分からない。


雌の乱暴ぶりは相変わらずで、もう翅はほとんどないため、持つのが非常に難しくなっている。切れる場所はもうほとんどないと思うのだが、それでもまだ翅は少しずつは切れており、袋の下の方には、まるで幼虫の糞のような細かい翅の破片が散らばっている。元気な証拠と言えばそうなのだが。

まともな肢は3本しかないとはいえ、こういう様子を見ると、すぐに死ぬ感じはしない。