3月になったところで、冷蔵庫で越冬中だった蛹などをベランダに出した。こういう感じ。



上の段は底に湿らせたミズゴケを入れ、その上にギフチョウ類やミヤマカラスアゲハ等の蛹を載せてある。写真で見える一番右にアゲハ類が入っており、左手の゙やや小さい容器が並んでいる所にギフチョウ類が入っている。いずれも、いわゆる「吹き流し」と丸型プラスチックケースを゙木工用ボンドなどで接着させて作った、半自作の゙羽化容器。大分古くなり、汚れているが、すべての゙容器でチャックが壊れたために、入口は洗濯バサミで止めてある。


下の段はエノキの゙鉢植えに袋掛けしたもの。先日所用で関西に行った時に採集したオオムラサキとゴマダラチョウの゙幼虫の゙付いた枯葉が表面にある。幼虫達はまだ寝ているようだ。ゴマダラチョウはどこも同じだろうが、オオムラサキは、関東にはほとんどいない、裏面の白い個体が羽化するのではと楽しみ。


3月16日、やっとヒメギフチョウが複数羽化した。左下の個体は蛹から出た直後。最終的には今日羽化した個体はすべて翅がきれいに伸びてくれた。



なぜか雌が多い。普通はまず雄、少し遅れて雌が羽化するが不思議なことだ。

昨年は3月10日頃がヒメギフチョウの゙羽化ピークだったのに、今年は昨日までは1頭ずつパラパラとしか羽化せず、遅い。と言うか、去年が早すぎたのだが。

ただ、これは必ずしも気候が原因ではなく、去年蛹を早めに冷蔵庫に収納したことが原因かも知れない。特にヒメギフチョウは、3月初めになると、冷蔵庫の中でも羽化してしまうことがある。秋に成長が進んで羽化直前まで行ってしまい、我慢しきれずに冷蔵庫内と言う冷暗所でさえ羽化してしまうのだろうか。去年の秋は特に温かい日が多かったため、それを恐れて蛹を早めに冷蔵庫に入れたのである。二度手間は面倒なので、ヒメギフチョウだけでなく、ギフチョウ、ミヤマカラスアゲハ等の蛹も一緒に冷蔵庫に入れ、そして出した。

去年とは条件が違う。そういう意味では安易に今年は去年よりも寒いから羽化が遅い…などと決めつけるのは危険だろう。
原因は何であれ、冷蔵庫の゙中でしわくちゃの゙翅になった羽化不全個体を゙見ることがなくてほっとした。

ギフチョウ類の゙他には。長崎海岸産と岩手高地産の゙ミヤマカラスアゲハの゙蛹と、遅い時期に蛹化したアゲハチョウの蛹がある。多分ミヤマカラスアゲハは4月末、アゲハチョウは4月半ばくらいまでには羽化するのではないかと思う。長崎海岸産は屋久島産と近い特徴と思われ、4月、6月、8月の゙羽化と想定している。

天気予報によると、暖かいのは明日までで、3月18日月曜日からはまた温度が下がるという。明日までに羽化した個体を使って、温度が低い間にヒメギフチョウの゙ハンドペアリング、その後温度が上がってからギフチョウの゙羽化やヒメギフチョウの゙採卵だろうか。

次回はその辺の゙話題で更新することになると思う。それではまた。