ゴマダラチョウの産卵が終わり、孵化も完了したと思われる時期になってきたので、袋を外し、中を調べて見た。冷静に言って非常に少ない。産卵数は少なく見積もっても100は優に超えていたはずであるが、確認できた幼虫の数は20頭程であり、そのほとんどが、あまり成長していない。これは一体どういうことだろうか。

手持ちの餌は大きな地植えのクワノハエノキと、数本のエノキの鉢植えであるが、今回はクワノハエノキに産卵させた。クワノハエノキの方が葉は軟らかそうなのだが、意外にもクワノハエノキに食い付けていない幼虫が多いように見える。

もしかしたらゴマダラチョウの飼育にはクワノハエノキはあまり向かないのかも知れない。そう考えて、ゴマダラチョウの幼虫をすべてエノキの鉢植えに移した。

その結果であるが、数は更に減った。ちょっと本年度の累代飼育はほとんど無理という感じだ。


そういう状況なので、本年度のゴマダラチョウの話題はこれまでとする。アカボシゴマダラの場合、袋掛けしてしばらくして見ると、クワノハエノキの葉に幼虫が沢山付いている感じになるのだが、ゴマダラチョウは幼虫の食い付きに難があり、簡単に多数の次世代の個体が得られる訳ではなさそうだ。


これがエノキで産卵させたら違うのか。そこはまだわからない。機会があったら来年以降調べてみたいと思う。