今回全くミヤマカラスアゲハを目撃できずに終わった訳だが。その理由について考えてみたい。

まず、なぜ今回屋久島行きを考えたかであるが、それは昨年6月と8月の2回訪れ、全く目撃できなかったことから、春型でそのリベンジをしたかったからである。
そして、なぜこの時期を選んだかというと、ここしか行ける期間がなかったというのが大きい。3月末から4月上旬はギフチョウの交尾、産卵の時期であり、目を離せない。産卵の時期が終わり、まだ幼虫も小さく、4日程度目を離しても問題のない時期がここだったのである。

過去に屋久島に春に訪れたことはあるが、それは3月下旬を中心とする時期であり、今回よりも2週間程早い。では、なぜ過去には3月下旬を選んだのか。

屋久島と吐噶喇列島諏訪之瀬島は緯度的にあまり変わらない。そして吐噶喇列島でのカラスアゲハの発生ピークが概ね3月下旬だった。


ミヤマカラスアゲハの春の発生は、カラスアゲハよりも1週間程度早い。屋久島はトカラよりも若干緯度が高いことと、ミヤマカラスアゲハの発生がカラスアゲハよりも若干早いことが相殺され、3月下旬であれば発生ピークないし若干遅れた感じであろうと考えていたが、その通りだったわけである。

その時の記憶としてはハイビスカスがまだ咲いておらず、ほとんど花らしい花が咲いていなかった。今回はハイビスカスが咲き、ツツジも枯れ始めであって、その時よりも明らかに季節が進んでいた。


本年は例年よりも季節の進みが早かったが、それは屋久島でも同じだったようである。



仮に例年よりも10日程早くミヤマカラスアゲハが発生したとすると、今回は3月中旬に発生ピークがあったと考えられる。


いかにも早い感じであるが、今年に限れば全く不思議ではない。実際、我が家で通常3月下旬に羽化ピークを迎えるギフチョウが今、年は3月上旬から羽化が始まり、3月末には産卵を開始しており、出発直前には産卵を終えている。発生地現地とは異なるが、屋外、ベランダでの状況であるが。


つまり、今回の屋久島行きは発生ピークから1か月遅れだった訳である。これは姿を見なくても不思議はないだろう。


まあ、また行きますよ。