飛行機は羽田は定刻に出たが、鹿児島からの出発に手間取ったようで、出発が30分近く遅れた。これではただでさえギリギリの栗生方面行のバスは間に合うはずがない、空港近くのスーパーで飲み物などを仕入れ、ゆっくり待って永田へ行こうか、などと考えていたら、何故か栗生方面行きのバスに間に合った。


以前は屋久島に着くとまずはバイクを借りて、バイクで移動をしていたのだが、最近はバスでの移動に変えた。バスの本数は多くはないが1時間に1本程度はあるし、何よりもバス一日乗り放題、3日以上なら1日千円というチケットができたのが大きい。バスの走る周回道路周辺で採集するならばこれで十分。


バスの中から周囲の様子に注意する。ハイビスカスが咲いている。昔3月に来たときは、まだハイビスカスが咲いていなかったが、今回はツツジとハイビスカスがある。これはやりやすそうだ。ただ、バスの中から見えるチョウはツマベニチョウだけで、黒いアゲハが全く見えない。


この島で最も多く目にする大型の蝶はナガサキアゲハであるが、その姿が全くない。ミカンの花が咲いている時期は、車道に降りてくる理由がないということだろうか。狙いは山中を走る、林とミカン畑の境のような林道かも知れない。


ミヤマカラスアゲハらしき蝶が花に来ていたら、すぐに降りようと思いながら外を眺めていたが、結局降りたくなるようなシーンはなく、中間に着いた。経験的にこの先に行っても大したことはない。ここで降りることにした。


中間はタンカンの有名な産地であり、集落には花も多い。集落のハイビスカスやツツジなどの花と、山中のミカンの花などどちらが良いかを見る上では好適な場所である。まずは中間川に沿った集落周辺、そしてある程度登った位置からミカン畑と山林の間のような場所の道を歩く。


結論から言うと、どちらもぱっとしない。明日以降また来たいという気にならない。


今の時期はどんな場所を歩くのが良いのか。必ずしも山中が良い訳ではなさそうだ。かと言って麓の花もぱっとしない。さて、明日はどうするか。