奄美の帰り、あるいはトカラの帰りに1日と言う感じの短期滞在も含めると、その後屋久島には何度も訪れた。その都度地図を見直し、16号線について考えたが結論は出なかった。最近は昔にはなかった検索手段もある。1つは通常登山者が歩かないバリエーションルートを投稿する者が多いヤマレコ。更に少し太い道であれば、グーグルアースで直接道の痕跡を知ることもできる。しかし、手掛かりを見つけられずに時間が過ぎていった。
候補となる道は2つ。宮之浦川に沿ってかなり奥まで入っている林道。その終点から登山道が縄文杉に伸びている可能性。もう1つの可能性は、白谷雲水峡に向かう道の途中から山奥に伸びている林道の終点から登山道が伸びている可能性。どちらかと言うと前者の可能性の方が高い気がしていた。
登山者が知らない道が縄文杉に伸びていることは、決して悪いことではない。急な発作、骨折等で動けなくなかった人の救命手段の1つとして、登山者に邪魔されずに現地に急行できる道が存在すると言うことは、素晴らしいことである。恐らく16号線はそういう目的の道であろう。だとしたら、縄文杉まで歩いて1時間の道があることは伏せておくのが賢明なのだろう。
そうは言っても、好奇心は抑えようがない。縄文杉までいかなくもよい。せめてその林道の終点まで行ってみたい。
そんなことを考えながら、例によってGoogleに検索をかける。どんなキーワードを入れたのか、記憶にないが、見慣れぬページが現れた。
「見つけた。これ、16号線林道だよ」
リンクを張るのはさすがに気が引ける。Google検索で「高塚小屋の補修」と言うキーワードを入れれば一発で出てくるので、興味がある方は探して見るのが良かろう。

それではまた明日。