これまで、ペンキなどの塗装をはがして、細かい番手のペーパーをサン
ダーで当て、木地の表面(手で撫でるとツルツルに)を整えてきました。
今回は、いよいよ、格子の弁柄塗りです!
一昨日前、用意しておいた”弁柄”ですが、これは弁柄朱とススを混ぜ
て、あらかじめ色を調整したものです。
弁柄朱は、鉄から作った金属朱(酸化鉄の朱)の1種類だそうです。
ベンガラ塗りの他にも、漆塗りの器なごにも使われています。
また、お稲荷さんなどにお参りに行くと綺麗な朱色の鳥居がありますが、
これは水銀朱を使った朱だそうです。
あの明るい朱色の鳥居は、何か、たくさんの人が集まってくるような気の
イメージが湧きますね。
弁柄格子はすすを混ぜる割合によって、赤っぽい朱の色や、黒っぽい
色の弁柄塗の色を付けたりします。
京都の町家ではどちらかというと、黒っぽい感じのべんがら格子の風景
がよく見られます。
京都の町家は、しっとりとした風情が感じられますね。
塗ってからしばらくして乾くと、こんな色になります。
格子の木地(白木)が、「きれいになったね!」っと、近所のおばちゃん
たちによく声をかけていただきましたが、これで見納めです。
これまで苦労して整えてきた木地ですが、ここで、職人(主人)さんに弁
柄を塗ってもらいます。
息子が養生シートを引く作業を手伝ってくれました。
弁柄を塗るとやっぱりいいものですね。主人と息子の二人で弁柄塗りを
してくれました。
嫁は、区民体育祭に出かけていました。
結局、今回のペンキを剥がした部分に弁柄を塗っただけでなく、ほかの
箇所も急きょ、さっと木地を整えて、ほとんど今回でベンガラ塗りを終えて
しまいました。
次は、渋と油拭きの作業になります。
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