過去最悪のレースコンディションのなか記録更新!
Ironman 70.3 Hawai'i
参加した選手は誰もがこんなコンディションは初めてだったと語る。
「エイド・ステーションで止まってボトルに水を入れなきゃならなかったわ。300以上のレースに出たけど、今回が断トツきつかった。こんなの初めてよ!」と、アイアンマンチャンピオンシップやコナの常連ラウラ・ソフィエア選手。
「こんなコンディションのなか走ったのって初めてさ。ランでは、風で足踏みしなきゃならない場所があったんだ。まじで、今までで一番の苦行だったよ」と語るのは、惜しくも優勝を逃したグレッグ・ベネット選手。
今年のアイアンマン70.3ハワイはいろんな意味で究極だった。規模も最大だったし、プロにとっても過去最高の戦いだった。そして、何より、史上もっとも過酷なレースコンディションだった。
アームストロングがバイクで他を圧倒(驚!驚!)
今週初めにベネットが、今までのワールドカップ大会に比べたらタイミングは悪くないよ、と皮肉を言っていた。
「ベヴァン(ドチャーティ)はパナマ大会で、まだ始動したばかりのランスと戦い、T.O.(ティム・オードネル)はテキサスで、アンディ・ポッツはセント・クロワでランスを捉えた。今度は僕がここハワイで、フロリダ大会で優勝し波に乗っているランスと戦うんだ」
彼は、ハワイ大会ではアームストロングが間違いなくバイクで強く、先行することを予想していた。これまでの取材で、アームストロングはいとも簡単にハワイ大会への戦略を語っていた。それは、自転車に乗ったらガンガン行くというものだった。彼は、先日のヘインズ・シティ(フロリダ大会)のような爆走ぶりを、ハワイ大会でもみせた。
ベネットはトランジッションを急ぎ、アームストロングより早くバイクに出ようと企んだ(スイム終わって、アームストロングとベネットは地元ハワイのティム・マーを追った)。
しかし、アームストロングの力はそんなベネットの戦略をものともしなかった。バイク10マイル(約16km)地点でアームストロングは先頭に立ち、他を寄せつけなかった。彼は、自転車世界最速と言われるアメリカのクリス・リエトをも引き離してしまった。
ハウィの折り返しまでに、アームストロングは、リエトと2分、ベネットと2分30秒、差をつけた。あと一人、この日、強敵として彼をおびやかす存在といえば、ドイツのマイク・トゥエルジーク。しかし、自転車レーサーとして輝かしい経歴を持つ彼を以てしても、この日バイクでアームストロングに追いつくことはできなかった。
さて、アームストロングはハウィで折り返してから本気の走りをみせ、ますますリードを広げた。バイクが終わり、リエトとは3分30秒、ベネットとは6分50秒もの差をつけていた。トゥエルジークは4位でバイクを終え、アームストロングとの差は7分29秒だった。
ランの1マイルを過ぎ、アームストロングはいい走りをみせていた。ところが、ここでベネットが猛追。なんと彼は1マイルの間にアームストロングとの差を45秒も詰めたのだった。クリス・リエトはここ数カ月悩みの種だったアキレス腱の不調もあり、たまらず3位に転落した。
その後の5マイルで、ベネットは1マイル(1.6km)あたり15秒から20秒ずつトップとの差をじりじりと詰めた。7.2マイル地点。アームストロングのペースが落ちはじめた。しかし、残り4マイルでその差は5分。アームストロングは、巡航速度を保ちながら気持ちよく走り、アイアンマン70.3レース2度目の優勝を遂げた。
ベネットは3分遅れでゴールしたわけだが、おそらく「偉大で忍耐力ある世界一のアスリート」との確固たる差を目の当たりにする結果となった。実は、この日二人ともクリス・マコーマックが2007年に出した大会記録3:57:18を更新している。
二人に続くリエトとトウェルジークも熱戦を繰り広げていた。リエトは、レース前半でほぼトウェルジークを追う立場にいたが、結果は22秒差でトウェルジークを抑えた。オーストラリアのクロフォード(彼は最近オーストラリアのパースに居を構えたばかり)は5位の健闘をみせた。
上位5人の結果。(順位、タイム、トップ差、氏名、州、国)
1 3:50:55 Lance Armstron Austin TX USA
2 3:53:41 2:46 Greg Bennett Boulder CO USA
3 4:05:55 15:00 Chris Lieto Kailua-Kona HI USA
4 4:06:16 15:22 Maik Twelsiek Tucson AZ USA
5 4:06:59 16:05 Guy Crawford Perth WAA AUS
つづく。
原文は、IRONMAN.COM 「HONU HISTORY」 Tuesday, June 5, 2012
REPRINTED WITH PERMISSION OF IRONMAN.COM







