郊外のある大きな駅に、一人の有名な浮浪者がいる。
髪はぼさぼさで、ニタニタと笑っている。
肌は赤茶けていて、いつも同じオーバーを着ている。
この駅ではかなり有名な浮浪者だ。
遠くからでも恐ろしい匂いを放っている。
彼を見たのは、2年前だ。
そして、最近また彼を見た。
ニタニタする笑顔はなく、やつれきって頬がこけ落ちていた。
確実に老化が進んでいるのは、明らかだった。
浮浪者でも年をとるんだなと実感した。
ある意味、シンボルのようになっているところがある。
彼はいつまで生きるのだろうか。
もう死期は確実に近づいている気がする。
どこからか調達したのか駅でおいしそうに弁当を食べていた。
その姿は、おそろしくもあり悲しくもあった。