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後藤博亮のBLOG

人と出会って、音を奏でて

東京オペラシティ2公演と、横浜みなとみらい、浜松アクトシティを含む9公演が終わり、束の間の休日を楽しんでいます。


東京では毎日飲、、ということは秘密ですが、各地で様々な出逢いがあり、感謝です。はじまった時は、日本ツアーがこんなに充実したものになるとは思っていませんでした。


また、日本人としてチェコ人の中に普通に入って、終身雇用までしてもらえて、仲間として認められて。

留学し始めた2012年のころは考えられなかったなぁ、としみじみ思います。


『我が祖国』全曲を日本で弾いたのは初めてで、かなーり本番前は緊張していました。

そんな時、演奏会前にチェコに所縁のある演奏家、ピアニストの沢由紀子さんが訪ねてくださり、興味深いお話をして下さいました。

1989年のプラハ当時。

チェコフィル『我が祖国』のコンサートを沢さんが聴いておられた際、演奏の途中で

『いま、共産党が倒れました!!』
というニュースが口頭で伝えられたこと。


血を流さなかった、ビロード革命の成果です。


すると、ホール中から大歓声が上がり、喜びで周りの人の足がガタガタ震え、その後チェコ国歌の演奏に変わり、勝利の大合唱に変わったこと。

その後の我が祖国の演奏は、まさに自由への讃歌だったということ。


それから奇しくも30年、、

30歳の私は我が祖国を弾く。身体が震えました。



しかし実際に横浜みなとみらいのステージに置かれた席に座って、『ヴィシェフラド』のハープの音色を聴くと、チェコの音楽の根底には深い"喜び"と"自由への憧れ"を感じ、力が抜けて演奏できました。


奇しくも、小さい頃から自分が求めていた"夢"と共鳴して、心に響き渡ったのです。

ヴァイオリンの恩師である、ミハリツァ先生が初来日された時、プログラムに寄せて下さった言葉に、『音楽を感じることは最高の自由をもたらしてくれる』という名言があります。


まさにスメタナの名曲には、この想いが詰め込まれていました。

その前の東京オペラシティでは、ヴルタヴァ(モルダウ)、チェロコンチェルト、新世界よりの演奏でしたが、ヴルタヴァの愛国心が最後の全てを超えていくクライマックスでは客席で泣いていらっしゃる方も何人か見られ、もらい泣きしそうでした。

自分も初めてこの曲を聴いたのは12年前のチェコフィルの横浜みなとみらい。その時は客席で泣いていたので(秘密)、なんか重なります。

オペラシティの演奏会には、この間ブルノフィルとフルアルバムを録音した、ソプラノ歌手の幸田浩子さんもいらして下さいました。奥行きのあるハイレゾサウンドが凄まじいアルバムも発売中です。(ジャケットは私たちの職場。素敵)

ブルノフィルの音は、温かいサウンド、ってどこでも言われます。

どうやって出してるのか、って聞かれることがあるのですが、
『(ヴァイオリンの)弓を弦から離さない演奏を心がけてます』、って答えます。

本当に同僚たちもよく見ていると、弓が吸い付いた演奏をします。返す時に味が出るんだって。
いつかこの奏法を、日本に伝えたいです🇯🇵


明日大阪シンフォニーホールも熱いチャイコフスキープログラム、あったかーいサウンドを響かせます。

↑浜松のうなぎ、美味しかった。。

ご当地巡りや友人や家族に会えるのもツアーの醍醐味。あと3日間頑張ります!
東京、八王子のコンサート終わりました!!

東京に来て思うことは、とにかく皆さん礼儀正しい!コンサート中もじっ、、、と聴いていただいて、もう緊張がすごい!


しかしチェコ人の彼らが音楽に触れるときは、やらなきゃいけないことなんて存在しません。


ただ、ありのままに楽譜に書かれていることに忠実になります。




しかしそこでたまに表現の爆発が起こるのが、『お家芸』であるチェコ音楽。

ドヴォジャーク作曲の"スラヴ舞曲'"や、スメタナ作曲の"モルダウ(ヴルタヴァ)"です。
ブルノで愛されているヤナーチェクのシンフォニエッタを彼らと一緒に演奏した日には、なんとも言えない"感情の爆発感💥"が生まれます。


オギャー!!と生命の誕生の喜びかのような、それとも家族や友人でお祝いをして大笑いしているかのような。

ディテールにこだわるワタクシ日本人としては、もうちょい細かいことも詰めてほしい、ってずっと思っていたのですが、

もはや音色やダイナミックさで持っていっちゃう気持ちもわかります。


しかし、ブルノフィルってどのように演奏しても音のクオリティにこだわって、楽譜に書かれているダイナミクス(フォルテやピアノやクレシェンドなどを、堅実に表現できるのが凄いです。


ブルノは200年ほど前は、お隣ウィーンを超えるほどの工業都市でした。メインステーション(主要駅)は、当時はウィーンよりも栄えていたそうです。

その好景気でウィーン楽友協会ホールと同じ設計士が3年後に建てた1815年製のホールで普段、ブルノフィルは演奏をしています。



しかし、チェコの人たちと一緒にいると、どこに行ってもアットホーム。


それこそチェコ人の同僚がよく言っている


『(僕らにとっては)単純さこそが、美しさなんだ』

ってことがわかる気がします。


さて明日はついにオペラシティ。

チェコの風を、ロシアの熱い風にのせて届けます!


…寒波ではない。



↑日本人は3人!どこにいるでしょう?



茨城、長野、新潟の3公演が終演しました!

↑温泉でまったりする人たち

団員は皆温かく、実は私ももうブルノフィルの中で弾いている感覚はもうあまりないのですが、「新世界」などのチェコの曲を全力で弾けるのは喜びです。

特に日本では「遠き山に日は落ちて」の歌詞で歌われる第2楽章は何故か泣ける。

小学生のとき、下校時刻で聴いていた思い出が蘇るのでしょうか。


日本に帰ってきたなぁ、ってチェコの曲で思うって不思議ですね。


長野のホールはとても綺麗で、響きも最高でした。

ヨーロッパで習得した「完全脱力」で弾くと、響きがノーストレスです。こういうところでヤナーチェクの「シンフォニエッタ」や、スークの「おとぎ話」か弾けたらいいなあ。。

次の夢です。


長野のホール、ほんとにいい響きだったなぁ。


今日は東京、八王子公演です!


長野で大学の同級生が来てくれました。美人ヴィオラ奏者との一枚。


音楽を聴いているときって、最高に「自由」です。

こんな自由を求めて、私は6年前にチェコに渡って、自由である喜びを知りました。



『ただいま』の気持ちを持って、今日も日本人らしく礼儀清潔時間厳守←でがんばります!


新聞の内容を説明するひと