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後藤博亮のBLOG

人と出会って、音を奏でて

プラハの生活の話をする前に避けては通れない、大事な方々のお話を少し書きたいと思います。


〜前回までのあらすじ

16年前、チェコの弦楽合奏を聴き、感動し、ヴァイオリニストになることを決意した少年後藤。
パヴェル ・フーラ氏からブルノ生まれのヴァイオリンを譲り受け、10年の厳しい特訓を経てプラハを目指すのであった。


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(寒いときのプラハ2017。寒いとこのような顔になります)

オイストラフの演奏に憧れて、ドヴォジャークのコンチェルトを弾いた大学3年生。

大学4年生になる時、ヴァイオリンの矢嶋先生から『グレゴリー・フェイギン先生があなたのチェコ音楽を褒めてたわ』と言われ、先生と初めて話しました。

フェイギン先生『君は右手のテクニックが良い。しかしもっと良くなる』

それから半年間、ロシアメソッドを叩きこんでいただきました。

もともとシェフチーク(O.Ševčík)による右手のメソッドを叩き込んでいたので、さらにそれを進化させるような気持ちで臨んでいました。

チャイコフスキーやラフマニノフ、プロコフィエフ、ヴィルトゥオーゾピースを自然にダイナミックに弾く方法を熱血指導していただいた2年間(卒業から1年間も毎週レッスンに通っていました)は、一番大変でしたがヴァイオリンの世界を見た2年間でした。

フェイギン先生は大ヴァイオリニスト、D.オイストラフの最後期の弟子として『プラハの春国際コンクール』で優勝したこともあるロシアの巨匠です。

そんなフェイギン先生が、先月、80歳でモスクワでお亡くなりになったと先週聞きました。

ヤナーチェクの演奏はYouTubeなどで聞けますが、先生の情熱的でかつ温かい巨大な演奏は、チェコ・モラヴィア出身の故・ヤン・ホラーク先生に“素晴らしい解釈”と言わしめるものだったということです。

日本で20年以上教鞭をとられ、日本にいながらロシアメソッドを学べる環境を作ってくださった先生は、日本の音楽界の誇りです。

心より、モスクワに向けて感謝と、ご冥福をお祈りします。


『何でモスクワじゃなくてチェコなんだ』と先生に止められたこともありますが、夢の話をしたら


『ならいいよ』


とすぐ理解を示してくださった先生の温かさは、忘れることはありません。


実は昨年には、大学3年間お世話になった矢嶋先生も、お亡くなりになりました。

矢嶋先生はチェコの女性の大巨匠の、マリエ・ホロウニョヴァー先生の藝大での愛弟子でした。

ホロウニョヴァー先生は生前、D.オイストラフ氏と右手のヴァイオリンメソッドについてかなり話し合っており、ロシアメソッドを昇華させ1960年代に日本に伝えたことのあるチェコのヴァイオリニストです。

プラハに留学する際、背中を押してくださったのも先生でした。ヒロシマからの奨学金をいただけたのも、先生が推薦文を書いてくださったお陰です。

『あなたは天真爛漫でいいのよ』


と優しく言ってくださったり、40年以上のヴァイオリン教育を経ても電車の中でブルッフのコンチェルトを研究されたり、亡くなる直前にお会いした時も最後まで

『どうやって右手や左手の指の形を教えたらいいのかしら。』

と私のような若輩者に聴いてくださり、いつも一時帰国の際はお話を聞いてくださいました。


両先生が亡くなった知らせはチェコで聞きましたが、未だに信じられていません。


私の祖父が亡くなる時に、


『じいちゃん、死ぬのこわくないん?』と聞いたところ、

『その方がずっとヒロのそばにおる。チェコにも行くよ』

と優しく言ってくれたことがあります。
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(大きな本番が終わった後は、祖父にいつも報告しています)

今でも私の気持ちの中に、演奏の中に、生活の中に、大切な方はいます。


いつも思い出して、演奏を天に捧げています。


…そんな素敵な先生方の教えを経て、チェコに旅立ちました。

しかしその時は、それがプラハでは何も通用しないやり方を自分がしていたとは、夢にも思いませんでした。。。


つづく。




追記

チェコで就いたミハリツァ先生は、

『ヒロ、インドの(背の)高い寺の屋上には楽器を持っている像があるんだよ。何千年も前から音楽はこの世とあの世を繋ぐものなんだよ』

と言ってくださいました。そのように弾けるように、いつも気持ちを込めて練習あるのみです。






今年の夏の日本でのコンサートが決まってきました!



幕開けは、私の“夢の果て”のコンサート。



6月23日(土) 19時15分〜福山リーデンローズ
パヴェル ・フーラ先生と弦楽合奏団、ジャパン・アカデミーアンサンブルソロイスツの演奏会!

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チェコから3人、うちブルノフィルから2人助っ人に来てくれます。スゴいサウンドになりそうです。

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この演奏会は思い入れがありすぎるので、ブログで昇華しつつやっていこうかとコアラ

そして今回の一時帰国では、かつてチェコに飛び立つ前に共演したチェコに所縁のあるピアニスト日本、山田祥子さんとのフルリサイタルを行える運びとなりましたニコニコ

有難いことに、県外からお声がかかりました。

6月30日(土)14:00〜島根・松江 興雲閣にて 
ヴァイオリン×ピアノコンサート
第13回ノヴィーコンサート 
『チェコ音楽に魅せられて』

(チラシはすごくポップなデザインにしていただきましたルンルン公開されるのが楽しみです流れ星)

7月14日(土)埼玉・松井(所沢) 
第312回松井クラシックのつどい
ヴァイオリン×ピアノデュオコンサート

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どちらも渾身のオールチェコプログラムです。

いろんなご縁が繋がり、集大成として温かいコンサートが産まれます。本当に感謝です。

しかし、、

とにかくなんというブルノ推し!!(有難や。。。えーん)

ヤナーチェクやノヴァークを生んだブルノの魅力は、あまり日本にも、実はプラハにすら伝わっていませんびっくり(なぜかはまた書きます)

‥10年後はわかりませんけどね。ニヤリ

モラヴィアの情熱を肌でお伝えできるよう、そしてブルノの魅力を知ってもらえるように先駆者としてやっていけたらな、と照れ


故郷でいつかブルノフィルとシンフォニエッタができたらいいなあ、とか思ったり、、おねがい(実はここだけの話、ブルノフィルは、ヤナーチェクの本場オケなのにも関わらずシンフォニエッタをまだ日本で演奏していないのです。なぜ。本場のオケなのに。。。)

ま、その方が夢膨らみますね。(いやポジティブか)




本格的なプログラムがこうして認めていただけて、世に発表できるのは演奏家にとってこの上ない喜び、そして本当に有難いことです。

『本当に面白い音楽、演奏』を目指して20年以上やってきているので、これから30年が勝負ですね炎

さてさて、ブルノも快晴になってきました。
今日は大学の博士課程のコンフェレンスがあり、オーケストラのゲネ終わりで参加してきます合格

博士課程で出会うチェコの音楽家や教授の皆さんと話しているだけで、経験値筋肉がたくさんいただけるので楽しみです。

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うーん、木がじゃま。口笛

年始からブログを更新していないこと、3ヶ月。犬

気づけば新年度。。虹

私が何をしていたかというと。。チェコでまったりしてたなーという感覚ですが、勝手にざあっと振り返ります。


〜ぼくのわたしのチェコ🇨🇿日記〜


(なんかはじまった)




1月犬雪の結晶雪(さむい、、

ブルノフィルと中国5都市ツアー中国(まさかの全人代で6000人の前で演奏しました)

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からのチェコ帰り🇨🇿、インフルになり。1週間ダウンガーン

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(北京で元気だったころ)

2月 雪の結晶雪(めちゃさむい、、-15

もともとデュオを組んでいたヴィオラの同僚ゾウと、スーパーヴァイオリニスト城くんを加えてNEWストリングトリオ結成、練習に明け暮れるちょうちょ

フルートトリオ結成(二回目)コンサート企画ふたご座


ピアノとのデュオでビッグファミリーの大きなお家でホームリサイタル鍋
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(リハを0歳児にチェックしてもらうの図)


オーナー作の独自のアレンジのフランス風お菓子スイーツマカロンロールケーキや、ガレージで作ってた自家製ビール生ビールがめちゃ美味でした。


モラヴィアの教育コンサートもみじにも参加、子どもと触れ合うことが多い毎日に。女の子男の子


3月 目雪雪の結晶(もうむり、、、ばた

プラハとブルノで新結成アンサンブルの打ち合わせ虹(夢への第一歩)




ハンガリー国境で先生とコンチェルト&第一線オペラ歌手とのコラボ。
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写真。。ブルノフィルのやつ使われてますね。スロヴァキア語でヴァイオリンは『ふすれ』ハンガリー語で『へげでゅー』。



チェコの小学校や音楽学校で演奏桜卒業証書

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音楽大学でも助っ人演奏花火(ここでさらっと髪型変わる)


ポーランドツアーロケット(まさかの一人部屋ハリネズミ、、出世!?ではない)
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(街もホールも綺麗でしたキラキラ)


などなど。あとは常時ブルノフィルの演奏会もあったな。。

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(後ろでタダならぬオーラを発揮する日本人たち)




ん!?

わりとまったりしてないぞ、、?笑い泣き




というかそもそも全然チェコ日記ではないびっくり


この3カ月は音楽家に休みはないことがわかりましたキョロキョロ


本番では、150パーセントの情熱で弾くので炎

次の日の朝は真っ白になります(ちーんぼけー

ヴァイオリンの先生グラサンに昔、『もっとエネルギー抑えて!ベンツのエンジンリムジン前みたいに省エネひらめき電球で、モーターの回転数だけ早くしなよ新幹線前』と言われたことがありますが、、、


いやです。グッド!


いつも人が感動してくれる演奏は、心と身体がフルで一生懸命なときなので。。。走る人


伝えられるうちは、回転数も上げるけど、エネルギーもフルで伝えますクラッカー


でも、教えは守って150パーセント→120パーセントにしとこうかな。(先生の真意は理解している)




これからイベント目白押しなので、これから6月まで、今度は長めにブログ更新していこうと思います目

その流れで前回の続きも書きますOK

5年とちょっと前、大学卒業後に思い切ってプラハに飛び立った後の話UFO飛行機

結構ショッキングだったけど、今となっては留学したら誰でも超えるべき壁だったのかも。



さて今日も、生きている間は、、




120%で輝いてきましょうひらめき電球