なんかこう、
そんな音が出せる演奏者のことを、チェコ語では
『彼は独特な"蜜"がある』On má vlastní št'ávu(オン マー シュチャーヴ)
…と言います。
私自身は得意とするチェコ音楽のとき、それが出るよう一音一音ずつ心と神経と体の動き全てを研ぎ澄ませて作っていますが、
スメタナ『我が故郷より』
を弾いていた時、レナタ氏とトマーシュ氏に同時に
『ヒロ!あなたのシュチャーヴァはもうチェコ人のそれそのものよ!!』
と言われたことがあります。
どうやら出した音や声、イントネーションそのものが国民性に合致した時、この言葉が出るようです。
ということは、多分日本人でいうと
石川さゆりの『天城ィィイ〜越ォォオえェェエエエエ』(すみません)
を聴いたら
なんかこう…ぐっと来る(もしくは鳥肌)
という感覚と一緒なのかと。(笑)
こういう感覚、私はチェコ音楽で日本の人と共有したいですね。
全然違いますが個人的にクラシックで1番ググっと来る1分半の動画を貼っておきます。
彼こそ世間にはあまり知られていませんが、瞬間と瞬間の狭間(はざま)に蜜が。
蜜の塊のような人です。
ユージーン・インディッツ( チェコ語でエウゲン・インディーチュ)
でショパンのマズルカ作品63-3です。
心の底にぐっとくる音楽を。