葛藤に焦点化する~見立てのスキル② | 毎日が実験。人の気持ちがわかる人になるブログ

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人の気持ちがわかるようになりたい人に教えています。
趣味はビールを飲むことと、和服を着ることと、自分の子を観察すること。
聴くチカラ検定の開発担当。

さてさて見立ての話もだいぶ煮詰まってきました

 

見立てってナーニ(だいぶ過去記事)

見立ての全体像

感情への焦点化

葛藤への焦点化 ←今日はここ

 


前回と同じく

「職場で上司の人が言ってくる言葉の裏が読めなくて
いろいろやってみたけど疲れちゃった」

という人のケースで考えていきましょ

 

出てきた感情は
「職場で上司の言葉がどういうつもりか感じられなくてこわい」
「意図がわかりやすい人と仕事がしたい」

という恐れ
だったとしましょう

ついでに

「いろいろ行動を起こせるほどにバイタリティがあるけど
それが通じない時はやる気や自信が枯れやすい」

というパターンがあったとして
ここにもいろんなヒントがありそうと感じる

こういう時は…
わたしだったらこんな感じにするスキルの②まるに
要約と質問で優先順を決める

「今、~のような、こわさがある、というお話と
どうやら自分には~のようなパターンがありそうというお話と
大きく2つ出てきていますね
今日の残りの時間で
○○さんのお気持ちとしてはどのあたりをさらに話してみたい
というのはありますか?」

これでどっちか決めてもらえることもあるし
思いついたことを別の角度から話してもらえることもある

今回のケースでは
「この2つは関連していて
仕事が好きでがんばりたいんだけど
やりすぎると出る杭みたいに打たれてその環境に居られなくなってしまうような
こわさがある」

という気づきを語ってもらえたとしましょう

少しずつ自己理解を整理していって(構造化)
「がんばりたい、でもがんばると嫌われる」
という葛藤が見えてきたりします

葛藤という形で本人が認識することもあるし
認知的不協和や自己否定からの分離という形かもしれない

まあなんでもいいのです
ご本人の自己理解が進み
聴き手もある程度は理解できていけばね

で、前と同じですが
話し手さんが自分自身に気づいていく過程で
こうでなきゃダメ! という固い認知がゆるんできたり
どんな自分でも大事にしていこうとか
大丈夫なんだなっていう感覚が育ってくると

「よくわからないけどまたがんばれそうです」

という感じでいきなり解決したりもします
援助者が解決像を示しても意味がないというのはここ
ご本人が
次にどうしたいかわかったりとか
失われていたやる気が一歩でも生まれるとか
それが解決ということね

根の深い葛藤を全部どうにかしてあげなきゃとかは
思わなくていいし余計なお世話になることが多い

「もっと自分を大切にしてください」
とかいらんからね
人に言われてできるようだったら悩まないんですよ

じゃあ次は
自己理解はまずまず進んでいるけど
どうしても最後の最後で自分を受容できないという人の話
分離からの統合をできるといいな