能登半島地震被災者の皆様、日本各地の災害被害者の皆様に

心からお見舞い申し上げます。

一日も早く、生活の基盤が整い、先の見通しがつきますように。

戦禍に遭われている世界中の方々にも平和が訪れますように。

 

SNSでは、能登現地から悲鳴のような訴えが続いているというのに、

報道では復興出来た所の紹介ばかりで、本当に悲しくなります。

国会では悪法が次々可決され、公金税金を私物化し裏金で私腹を

肥やす人でなしの議員達が、ご自分達の特権利益を守ることに

汲々として、災害に見舞われた方や様々な生活苦に喘ぐ国民のこと

など、何も考えていないようで。腸が煮えくり返る思いです。

真っ当な政を行ってくれる政権への交替を願います。

 

さて、教則本以外のレッスン曲について、ですが。

最近の子供達は、日常でいわゆる<名曲>に触れる機会が

少なくなっているのでは?と思われます。

私の教室ではここ数年、中学生以上の生徒さんが参加不可能に

なり、発表会が開催出来なくなっていますので、そのせいも

あるかとも思いますが、ピアノ曲では、<エリーゼのために>

や<子犬のワルツ><乙女の祈り>辺りは定番だったのですが、

最近はこれらも知らないという生徒さんも親御さんも増えてきて

ちょっと驚いています。

 

昔は“情操教育”、“一般教養”として、お子さんにピアノを習わせよう

というお宅では、クラシックの名曲なども日常で聴かれる機会が

結構あったように思います。

また、巷で流れ消費されている音楽も、昔はクラシックと歌謡曲

や演歌、ジャズやロックやポップスだけでしたが、ネット社会の

現在では、バズる系の曲が大量に溢れていて、少々音楽の形が

変わってきているような気もします。

古い人間のせいか、昔のポピュラーなヒット曲は、誰もが覚え易く

歌い易いものが一般的だったように思いますが、最近のネットで

流行の曲は、高低の跳躍が激しい似たような雰囲気があり、情緒的な

メロディーを聴くことが少ない様に感じられます。

学校でも、昔は土曜日も半日ありましたから、絶対的な授業時間数が

減らされ、芸術科目の時間も減っているようですし、わざわざ

クラシック音楽に触れる機会は自然に減ってしまうのは仕方ないかも

しれませんが、残念です。

 

ですので、ある程度レベルがあがり楽譜の読みが出来るように

なった生徒さんには、主にピアノ曲以外のクラシック曲の紹介を

して、弾いてもらうようにしています。

 

市販の楽譜、または、私が作成していますが、何よりの

お気に入り楽譜は、ドレミ音楽出版から出版されていた

大好きな作曲編曲家・松山祐士(ゆうし)先生のものです。

日大芸術学部音楽科で作曲を<アルプスの少女ハイジ>など

昭和のアニメ曲で有名な渡辺岳夫先生に作曲を師事され、

ペンネームの祐士は渡辺先生の命名だそうです。

 

松山先生のアレンジの素晴らしさは、初・中級者向けの楽譜で、

音数が少なくてもチャチくないことです。

ですので、生徒さん達には楽譜購入時には、編曲者名をみて

「松山祐士とあれば大丈夫」と伝えています。

残念ながら、先生は2017年に火災で亡くなられてしまいました。

その松山先生の楽譜で最高なのが、ドレミ楽譜から1990年代に

数年間出版されていた<ピアノポップス大百科>です。 

何と300曲入りで

映画音楽・その時に人気のあった洋楽・邦楽ポップス

ジャズ・スタンダードな曲・アニメ・クラシック

と、ありとあらゆるジャンルの名曲の宝箱です。

そのまま弾いても十分楽しめますし、コードもついていますので、

自分でアレンジすることも出来ます。

絶版になっていますので、ネットのオークションや古本屋さん

でしか入手できませんが、みつけられたらラッキーですよ。

 

ドレミ楽譜のものでは、その他にも<バイエル程度でひける>

シリーズもなかなかのものです。

また、音楽之友社出版の保田正(やすだ ただし)先生編曲の

<世界の名曲>シリーズも秀逸な楽譜です。

こちらも古本で探すしかありませんが、クラシックの名曲が沢山、

さほどの難しくない譜面なのですが、聴き応えのる編曲で

中学生以上の生徒さんの必須課題になっています。

 

コピーは違法ですが、個人で楽しむ分には許されるようですので

生徒さん達にはコピーしてお渡ししています。

様々な曲に触れて豊かな音楽の世界を楽しんでもらいたいと思います。

 

では、また。