「ベルヴィル・ランデブー」っていう

フランスのアニメ映画がお気に入りでDVDも

持っているのだが、そのアニメーション監督

シルヴァン・ショメによる初の長編実写映画だ

 

 

小さい頃に両親を失いそのショックで
言葉を話すことができなくなったポール
双子?姉妹?の伯母に世界一のピアニストになるよう
育てられているんだけれどね、まぁ、過保護

なんだかんだと伯母さん達が世話を焼くわけですよ。

でもポール自身はいつも満たされないものを

かかえた孤独な日々をおくっていたのです。

 

そんなある日、ちょっと変わり者なマダムと知り合い

そのマダムの入れてくれた不思議なお茶を飲むと

昔の記憶が蘇るのです。

 

えっ?部屋の中に畑?

と驚かされたりもするのだけれど

もうね、どのシーンとっても一枚のポストカードに

なりそうなところなんて「アメリ」みたい。

 

 

記憶の回想シーンはミュージカル展開

カラフルでなんだかとても楽しそうなんですよ。

恐らくポールのパパとママが出てきて

断片的に場面が展開していくのだけれど

幸せそうにも不幸そうにも見えて・・・

これはどういうことなんだ?

一体なにがあったんや??

と謎が気になって観続けるのです。

 


 

まぁね、早い話がそれは

脱法ハーブでトリップしてるだけやないんか?

ってことなんですけどね(笑)

意味不明なシーンにときどきお口ぽかーーんに
なりつつそれさえも楽しめちゃう

 

 

ららららーーーらららららーーーー♪
おばさんが口ずさむ歌はなんか耳に残る
おばあさんっていうかマダム?
フランス映画に出てくる高齢女性はお洒落

 

双子みたいなおばさんたちも個性的だけれど
盲目のピアニストや動物の剥製作ってる医者とか
登場人物のキャラが濃い

 

 

とにかく色彩豊かな画面

緑と色とりどりの花が鮮やか

壁紙からインテリアまでがお洒落

初っ端のシャワーカーテンからしてかわいい

なんてカラフルでいてレトロな雰囲気かもしてんのよ!
って、ワクワクしてくる絵面なわけですよ。

 

 

プロデユーサーがアメリと同じらしいので

独特の世界観っていうか映像。

 

マダムは怪しすぎるし

言葉で説明できない部分もあるけれど

決して難しくて置いてけぼりにされてしまうような

映画ではなかった。

映像とともに音楽も良かったのよ。

 

一体どうして両親は亡くなったのだろう

なかなかに衝撃的な展開

ふわふわしたカラフルでファンタジーなだけじゃなく

毒気もあるのがフランス映画やったな、と納得

 

台詞も少なくて不思議な世界観なんだけれど

なんだか忘れられない、心に沁み入ってくる

切なくて、でも愛おしくて幸せな映画でした。

ポール(ギョーム・グイ)の目に吸い込まれそうだった

 

 

(監督)シルヴァン・ショメ
(出演)ギョーム・グイ、アンヌ・ル・ニ、ベルナデット・ラフォン、エレーヌ・ヴァンサン他

2013年  フランス映画  106分