今期一番好きなドラマだったなぁー
政策のことや政治的な駆け引き、福祉や制度のこと。
なるほどなぁ、と勉強になることも多かったけど
このドラマで一番心に残ったのは
やっぱり「人」だったよね。
どん底にいた人たちが
それぞれ自分の「神様」と出会って
人生をもう一度選びなおしていく感じ?
あっ、神様って宗教の話じゃなくて
「あ、この人がおったから今の自分がおる」
っていう存在ね。
まつりはあかりと出会い
あかりはとし子ママに救われた。
雨宮にとってまつりは神様だったしね
昴は「15年前の3月、体育館で」と話していたから
おそらく震災の時に流星と出会ったんだろう。
ちょいちょい映る炊き出しのシーンも
その頃のことなんだろうね。
どんだけ神様おるねん(笑)。
でも、このドラマがよかったのは
誰かに依存して生きる話じゃなかったこと。
みんなちゃんと自分の足で立って
そのうえで隣に誰かがいる。
だから「あなたを一人にしません」という言葉が
きれいごとじゃなく胸に響いた。
流星が星野家へ連れてこられた場面。
ドロドロの裸足で家に上がることをためらう流星を
まつりパパが何も言わずにさっと抱き上げる。
早く大人にならなければいけなかった流星に
「子どものままでいていいんだよ」と
伝えるような抱き上げ方だった。
いやぁ、まつりパパ
あそこで私の涙腺まで一緒に抱き上げていったよね。
そして三者三様の最終演説。
まずは風間。

中卒であることを理由に
「都知事が務まるんですか?」と問われた時
陣営の姉さんがかけた言葉。
「候補、軽やかに。」
この一言は素敵だったなぁ
相手を言い負かさない。
相手の土俵にも乗らない。
ネガティブな空気をふわっと持ち上げてしまう。
「軽やかに」。
その一言で終わらせてしまう強さ。
ニキネキ陣営、強すぎへん?(笑)
私も仕事で一緒になる日は
ホラー映画のオープニングみたいな
気分になるスタッフに
「今日で最終日ですか?」
って軽やかに聞いてみたい。
※「軽やかに」の使い方はたぶん違う(笑)
そして月岡あかり。
「困っていることはありませんか。」
「教えてください。」
「あなたを一人にしません。」
「だから、一人にならないで。」
最後の
「たった一人のあなたが放つ、たった一つの尊い光。」
からの、
『銀河の一票』。
うぉぉぉ!
タイトル回収、お見事でした。
さらに最後はあかりの演説で締めるんやろなと
思っていたところへ現れる日山流星。
この喉から血が出る勢いの流星の演説が素晴らしかった

第一話で聞いた
「アフターではなくビフォーの話をしませんか。」
何を言ってんだか…胡散臭すぎやろ。
ってちょっとバカにしてた
流星、ごめん(笑)。
それなのに
最終回で聞いた
「アフターではなく、ビフォーの話をしませんか」
全く違う意味で胸に響いた。
同じ言葉なのに
全く見え方が違った
うますぎるやろ、脚本!
そやねん、アフターやなくてビフォーの
話をしてほしいのよ、私も。
外交だってそう
問題が起きてからどうするかだけじゃなく、
起きる前に何ができるのか。
そんな議論がもっと増えたらいいのに
と思うのよね
こういうことを言うと
「お花畑」だとか「左翼」だとか
言われがちな今の時代。
だからこそ、解釈改憲の話に
踏み込んだ制作陣の覚悟も感じた。
しかも流星は、
「話しましょう。」
「一緒に考えましょう。」
と、異なる意見の人にも語りかける。
そして最後の、
「でも、きれいな話をしましょう。」
誰かを論破するための言葉じゃない。
相手の見ている景色を
少し変えてくれる言葉だった。
『舟を編む』でも思ったけれど
脚本の蛭田さん、本当に言葉の使い方がうまい。
同じ言葉が全く違う言葉に
見える展開の仕方に唸るしかない
ラストも素晴らしかった。
流星の演説に呼応するように
ひとり、またひとりとスマホのライトが灯る。
まるで銀河。
……って、この前見た大ちゃんのアイスショー
「THE MELT」でも見た景色やないですか!
あれも星。
これも星。
最近、星空にめっぽう弱い(笑)

雫石にも、星野幹事長にも、風間たちにも
それぞれ新しい未来が用意されていた。
誰一人置いていかない終わり方が
このドラマらしかった。
都知事と副知事がずらっと並ぶラストを見て、
「あぁ、この人らに任せたい。」
って思うよね
羨ましいわぁ、こんな都政
……今週知事選なんですけどね(笑)。
現実はなかなかそう簡単にはいかない。

だからこそ、このドラマのように
人が集まり、一緒に未来を作っていく姿にはワクワクした。
政治を描きながらも
最後までエンターテインメントだった。
押しつけるのではなく
こんな見方もあるよと景色を変えてくれるドラマ。
一人ひとりが輝くから、銀河になる。
『銀河の一票』。
タイトルどおりの、本当に美しいラストでした。
名作。

