銀河の一票
カルビーのポテチのパッケージが白黒になるらしい。その話を友人としてて「戦争末期に赤紙が染料不足で薄ピンクになったのと一緒やな」って言ったら、「私は知らん…」と言われいや私かて知らんわ!!!いやいや、闇市の空気知ってますみたいに言ってるけど全部テレビ仕込みですからねでも、こういう、なんか世の中きな臭いな…みたいな空気って案外もう日常のすぐ隣にあるんよね。物価が上がるとか、生活が苦しくなるとか「政治の問題」って名前がついた途端に遠くに感じるけど、本当は毎日の暮らしの中に普通に入り込んでる。「銀河の一票」は政治とは無縁そうなスナックのママが東京都知事選に出るっていうとんでも発想な話やけど結局、政治って永田町の遠い話じゃなくて、ポテチの袋が白黒になるとか、物価が上がるとか、“いつもの暮らし”の延長線上にあるんやなって思うのよいやもう、『銀河の一票』毎回今週が神回だったな…と思ってるのに翌週ふつうに更新してくる「はいここ感動シーンですよ!!!」ってBGMをドーンと盛るんじゃなくて電球が点くとか、洗濯機からレンガ(大金)が出てくるとか、荒れた銭湯が選挙事務所になるとかなんかね、そういう生活の延長線上みたいな見せ方をしてくるんですよ。そして24%非課税世帯。理屈も知識も経験もある茉莉(黒木華)たちが見落としていたものを、あかり(野呂佳代)が拾っていく。あかりは、切り捨てられた人たちを“かわいそうな人”として見てないのよね「ちゃんと前向いて歩いてた。でも穴に落ちちゃっただけ」って言う。この視点が、本当に優しい。失敗じゃない。怠けたわけでもない。落ちる時って準備も覚悟もなく突然なんだよって。ドラマ冒頭、ガラさんのモノローグ、「穴に落ちる準備も覚悟も待ってはくれず人はふいに穴に落ちる」からの、「どうすれば穴から出られるか」「その前に、なるべく穴が開かないように」byあかりへ繋がっていく流れうますぎて拍手じゃなくて嗚咽出たよ。ガラさん!!!!!!!!テンサウザンド!!!!!!もう岩谷健司さんが最高。そこらのソーシャルワーカーよりはるかに公的支援とかに詳しくて頼りになるガラさんあかりが友達だったら嬉しいし隣にガラさん住んでたらめちゃくちゃ助かる政治家になってほしい人ってたぶんこういう生活圏にいてほしい人なんだろうな。ガラさんがあかり陣営に入ったのって熱すぎるわー「スナックのママってことは今は隠そう」って話してたのに、知り合い見つけた瞬間「梅ちゃんだよね〜!覚えてるよ〜!」って普通に話しかけちゃうあかり。あれ、すごく象徴的だった。計算ができないんじゃなくて損得で人との距離を変えられない人なんよ。だから、茉莉はあの瞬間ちょっとハッとするんよね。あかりは人を「票」でみてないのよそのまっすぐさが理屈も経験もある茉莉たちの感覚を少しずつ揺らしていく感じが、すごくいい。蛭田さんの言葉の使い方、本当に好き。『舟を編む』の時も思ったけど難しい言葉を使わない。でも、あとからじわじわ効いてくる。「痛みを隠すためじゃなく心からワハハーって笑える世界」しんどさが消えるわけじゃない。でも、それをごまかすための笑顔じゃなくちゃんと心から笑える瞬間がある世界であってほしい、っていうね。言葉がすごくやさしいのにちゃんと現実を見てる。蛭田さんの台詞ってそこが好きなんよね。次回は日山流星(松下洸平)の過去とかがわかるのかしら?ぶっ飛ばし蛍も気になる。