お仕事をこなしていたある日のこと。
未だに私は慣れない状況におかれると一気にテンパってしまう。
それでもまぁそれなりに一年以上レジの仕事をしているわけで、多少のことなら対応できるようにもなった。
と思っていた。
その日はお店の混まない平凡な平日で、お客さまがレジに並ぶのもたまにある程度。
わたしはいつものようにぼーっとレジに突っ立っていた(実際そんなことないけど!)
すると、50代くらいのおじさんと30代くらいのお兄さんの二人連れのお客さまがやってきた。
彼らは1つのカゴに二人分の買物を入れていて、私をそれを知らずにレジを打ち始めて商品をカゴからカゴへ移していたのだけど、おじさまが会計は一緒でいいから物を分けて欲しいと言って来た。
私はそれを聞いてははあなるほどと思い、1つのカゴの中でわけるよりは二つのカゴに別々に入れた方がよかろうと思い、別のカゴを取り出して並べ、おじさまの買物分とお兄様の買物分とを別々に入れることにした。
私にはどれがどっちのだかわからないので、1つの商品をスキャンするたびにおじさまにどっちのカゴに入れるかの指示をしてもらった。
「これはこっち」
「それはそっち」
といった具合に。
そのやり取りがちょっとおかしくって、私は自然に笑顔というかニヤニヤしてたんだと思う。
あと少しで全ての商品のスキャンが終わるという頃になって、おじさまが私の名前を呼んだ。
「さて葵さん(実際には苗字で呼ばれた)」
私はなぜ自分の名前が呼ばれたのかと一瞬きょとんとしたけど、胸に名札を貼っているので従業員名はすぐわかるからそれで呼ばれたんだと考えた。
私がきょとんとしていると、おじさまは二つのカゴを交互に指しながらこう言った。
「あなたはどっちに入りますか?」
・・・へ?
それを聞いてますますきょとんとする私。横で見ていたお兄様もわけがわからない様子。
おじさまは続けてつぶやくように言った。
「一人は妻帯者・・・一人は独身・・・どっちを選びますか?」
・・・。一瞬考えて、ようやく理解した。
と同時になんて答えたらいいかわからず、急に恥ずかしくなってしまって笑ってしまった。
あー、いや、そうか、うん。そういうことか。
私は今手にしているグレープフルーツをどっちのカゴに入れるべきなのか当ててみろという意味かと思ったよ。
お兄様の方もわかったらしく、「冗談きついよw」といっておじさまに突っ込みをいれていた。
私は恥ずかしくなってしまったことがまた恥ずかしくって、どうしようどうしようとテンパってしまい、あははーみたいな感じで顔を下に向けて見られないようにしていた。
おじさまは、
「二人共単身赴任でね・・・」
とぼやいていた。
私は「あー。。。それは・・大変ですねー^^;」
というのが精一杯だった。
こういう時淑女はどうやって切り返すべきだったのだろう。
とりあえず、そんなこと言われても困るけど、ジョークとしては面白かったよおじさま。
おじさま萌え
そんな属性は持ってない