ここでは、こちらで解釈する際の「単語の扱いについて」の話です。

 

 まず、よく使われている「アナグラム」は、ここでは採用しておりません。

 理由として

 ノストラダムス自身が「最終的に解釈される」と言っていますから、そうなった場合、逆にアナグラムで解釈してしまった場合、曖昧さが残ってしまうから。

 これと同様の理由で「スペル違い」も採用しておりません。

 

 ですから、現時点で分からない単語は「わからないまま」で「直訳」しています。

 

 また、ノストラダムスの詩では、固有名詞など、複数のスペルで表記されている場合があります。

 例として「ローヌ川」を挙げておきますが、ローヌ川では

「Rhone」と「Rhosne」

のように、通常の表記以外に、間に「s」が挿入された表記が出てきます。

 

 こういった場合、ノストラダムス自身も、本名が「ノートルダム(Nostredame)」なのに対して、預言書のペンネーム的な扱いで「ノストラダムス(Nostradamus)」と「s」などを追加して表記しるので、本来の「ローヌ川(Rhone)」に対し、何らかの変化が生じたローヌ川に対し「Rhosne」のスペルを用いていると判断しています。

 すなわち、スペルが違う場合、それは意図的に変えているという判断をしているということです。あくまでも「ミス」という扱いではありません。

 

 それと同様に、本来地名であるはずの単語の頭文字が小文字になっている場合も、何らかの意図があって小文字にしていると解釈しています。こういった場合、大抵は固有名詞ではなく「普通名詞」として扱われている、と思われます。

 例えば「その土地特有のもの」を指しているのではないか、と思われる場合や「緊急車両など、預言書を書いた当時、存在しなかったもの」を指しているのではないか、と思われます。

 緊急車両については、日本でも、パトカーなどには、その車に都道府県名が書かれていますから、ノストラダムスは、その名称を見て、詩に記載したのではないか、という解釈です。