(4巻67番)

Lors que Saturne & Mars esgaux combust,
L'air fort seiche, longue trajection:
Par feux secrets, d'ardeur grand lieu adust,
Peu pluye, vent chaud, guerres, incursions. 

 

(直訳)
 土星と火星が同じように燃えるとき
 空気の強烈な黒ずみ、長いけん引
 火の秘め事によって 広い場所を屑のようにしてしまう激しい暑さ
 雨はほとんど降らず、風、熱、戦い、侵入

 

 今回は詩ではなく、ノストラダムスの書簡である「セザールの手紙」に書かれている内容からですが、世界が異常気象になったあと「国全体が火に包まれる」というニュアンスの表現が出てきます。一部では、これを「第三次世界大戦」の勃発によって、戦禍が起こると解釈しているものもあるのですが、自分は、あくまで自然災害として捉えています。すなわち「山火事・森林火災」だと解釈しているんですね。
 それで、2021年の現状はどうなっているか、というと、
ヨーロッパ

燃える欧州 世界各地で山火事広がる - YouTube
アメリカ

米カリフォルニア州の山火事「ディクシー・ファイア」…:世界の山火事 写真特集:時事ドットコム (jiji.com)


 また、映像は削除されてしまいましたが、アフリカでも大規模な森林火災が起きています。ヨーロッパでは、実は、東京オリンピックが行われていた最中に、大きな火災が起きていたんですね。

 また、少し前に起きた、オーストラリアでの大規模な森林火災も記憶に新しいと思いますし、日本でも、栃木で山火事が発生し、なかなか消火活動が進まなかった話をご存じの方も多いと思います。

 さて、そこで、今回の詩ですが、「火星」はフランスを指すので「フランスが燃える」という状況になる、ということです。
 そして、2,3行目の内容から、個人的には「山火事・森林火災」を指しているのではないかと思っています。4行目に「戦い」という単語が出てくるので、今までは、イタリアの噴火が起きた後のことではないか、と思っていたのですが、ひょっとすると、この詩は、今年起きているヨーロッパの森林火災の事を指している可能性もあるんです。
 そうなると、1行目に出てくる「土星」は、今年の状況からすると「スペイン」を指すことになります。

 

 現時点では、今年の事という確定は出来ませんし、もちろん、現在の異常気象を考えると、今後も森林火災は起きる可能性が高いと思っています。

 ひょっとすると、イタリアの噴火など、大きな災害が起きている最中にも、こういった森林火災が起きる可能性がある、と思っていてください。

 

(意訳)

 現段階では、不明