(9巻9番 原詩)
Quand lampe ardente de feu inextinguible
Sera trouvee au Temple des Vestales.
Enfant trouve feu, eau passant par crible:
Nismes eau perir, Tholose cheoir les hales.
(直訳)
消えない火でランプが燃えている時
ヴェスタ神に仕える巫女の寺院で見つけられる
子供が見つける 火 ふるいの網を通ってくる水
ニスメスの水は死に トゥールーズは日焼けで落ちる
まず、場所の確認からです。
ニスメスは
トゥールーズ
どちらもフランスの地名です。
また、ヴェスタ神は、こちら。
詩に出てくるように「火・かまど」の女神ですね。
ノストラダムスの詩には、ここで出てくる「ヴェスタ神」とか「ヴェスタ神殿」という言葉がよく出てきます。
それで、最初の1行目なのですが「消えない火」と書いてあるんですね。
そして、現在の科学技術で、ここに書かれている寺院のような建物の中にある火で「消せないもの」というとある程度限られてきます。
その中でも、一番可能性が高いのは「核燃料」ではないかと思います。
さらに、詩を見てみると、どうやら、この原子力発電所のようなところで異常が発生していることを、子供が見つけるようです。さらに、そこから出てくる冷却水が汚染水になっていて、結果、ニスメスの水が飲めなくなってしまう、と言うことを表しているように思います。
となると、「日焼けで落ちる」というのは、太陽の光ではなく、放射線による火傷ではないか、ということです。
もう一つ追加ですが、原詩ではニーム(Nimes)は「Nismes」と書かれています。要するに「s」が一つ多くなっているんです。
この点に関してなのですが、実は、ノストラダムスの詩には、この「s」が余計に付け足されている地名が多く出てきます。ローヌ川(Rhone)が「Rhosne」と書かれているようなケースです。
そして、この部分の解釈ですが、ノストラダムスも、本名はノートルダムで、名前に「s」を付けて変えていることから、この「s」のついた地名は、災害などによって、元々の形から変化してしまった場所を指していると考えています。
(意訳)
核燃料が、すでに手の施しようがなくなっている時
原子力発電所の中に、その原因が見つけられる
核燃料が燃え、放射性物質が建物の外部に流れ出しているのを子供が見つけ
ニームの水は飲めなくなり、トゥールーズは放射線の影響を受ける