(9巻9番 原詩)

Quand lampe ardente de feu inextinguible
Sera trouvee au Temple des Vestales.
Enfant trouve feu, eau passant par crible: 
Nismes eau perir, Tholose cheoir les hales.

 

(直訳)
 消えない火でランプが燃えている時
 ヴェスタ神に仕える巫女の寺院で見つけられる
 子供が見つける 火 ふるいの網を通ってくる水
 ニスメスの水は死に トゥールーズは日焼けで落ちる

 

 まず、場所の確認からです。

 ニスメスは

ニーム (フランス) - Wikipedia

トゥールーズ

トゥールーズ - Wikipedia

 どちらもフランスの地名です。

 

 また、ヴェスタ神は、こちら。

ウェスタ - Wikipedia

 詩に出てくるように「火・かまど」の女神ですね。


 ノストラダムスの詩には、ここで出てくる「ヴェスタ神」とか「ヴェスタ神殿」という言葉がよく出てきます。

 

 それで、最初の1行目なのですが「消えない火」と書いてあるんですね。

 そして、現在の科学技術で、ここに書かれている寺院のような建物の中にある火で「消せないもの」というとある程度限られてきます。

 その中でも、一番可能性が高いのは「核燃料」ではないかと思います。

 

 さらに、詩を見てみると、どうやら、この原子力発電所のようなところで異常が発生していることを、子供が見つけるようです。さらに、そこから出てくる冷却水が汚染水になっていて、結果、ニスメスの水が飲めなくなってしまう、と言うことを表しているように思います。

 

 となると、「日焼けで落ちる」というのは、太陽の光ではなく、放射線による火傷ではないか、ということです。

 

 もう一つ追加ですが、原詩ではニーム(Nimes)は「Nismes」と書かれています。要するに「s」が一つ多くなっているんです。

 この点に関してなのですが、実は、ノストラダムスの詩には、この「s」が余計に付け足されている地名が多く出てきます。ローヌ川(Rhone)が「Rhosne」と書かれているようなケースです。

 そして、この部分の解釈ですが、ノストラダムスも、本名はノートルダムで、名前に「s」を付けて変えていることから、この「s」のついた地名は、災害などによって、元々の形から変化してしまった場所を指していると考えています。

 

(意訳)

 核燃料が、すでに手の施しようがなくなっている時

 原子力発電所の中に、その原因が見つけられる

 核燃料が燃え、放射性物質が建物の外部に流れ出しているのを子供が見つけ

 ニームの水は飲めなくなり、トゥールーズは放射線の影響を受ける