今回は、過去に的中した預言の話です。

(1巻35番 原詩)

Le Lyon jeune le vieux surmontera,
En champ bellique par singulier duelle,
Dans cage d'or loeil il lui crevera,
Deux plays une puis mourir mort cruelle.

 

(意訳)
 若きライオンが老いたライオンを負かすだろう
 野戦場で一騎打ちをして、
 金のかごの中の目をつぶすだろう
 二つの傷は一つとなり、無残な死がやってくるだろう

 これは、ノストラダムスの預言詩の中でも有名な詩で、一番最初に的中した預言と言われているものです。
 出てくるのは当時の国王だったアンリ二世。
アンリ2世 (フランス王) - Wikipedia

 このWikiページを見てもらえると分かると思いますが、アンリ二世は、馬上試合で片目を槍で突かれ、それが元で亡くなっています。
 当時は、占い師や預言者などが政治に携わることが一般的で、ノストラダムスも、アンリ二世の「政治顧問」のような立場にいたということです。そして、馬上試合をやめるようにアンリ二世に話したそうですが、アンリ二世は、それを聞き入れず、そのまま予言通りになってしまったということです。

 また「セザールの手紙」の項で書きましたが、終末の大災害が起きる前に、
・異常気象が起こり、洪水や地震、火山の噴火が頻発する
・水不足が起こる
ということを、すでに500年前に、話しているんです。
 それも、これは、預言詩ではなく、息子セザールに宛てた手紙の中に直接書いていることなんですね。

 ですから、きちんと読み取りができれば、間違いなく、預言詩の通りのことが起きる可能性が高い、ということなんです。

 

(意訳)

 アンリ二世が若い対戦相手に負ける

 野戦場で一騎打ちをして

 金で出来た兜の中の目をつぶす

 その傷が元で、アンリ二世は死んでしまう