(5巻90番 原詩)

Dans le Cyclades, en Corinthe, & Larisse,
Dedans Sparte tout le Peloponese;
Si grand famine, peste, par faux connisse,
Neuf mois tiendra & tout le cherrouesse.

 

(直訳)
 キクラデス諸島の中 そこから コリントとラリッサ
 スパルタ 全ペロポネソス半島の内部
 偽りの知らせにより その大きな飢饉 ペスト
 9か月 その状態のまま すべてはその親しい赤褐色に焦げるだろう

 まず、1行目の「キクラデス諸島」ですが、これは、Wikiで確認してほしいと思います。
キクラデス諸島 - Wikipedia

 このキクラデス諸島の一番南にあるのが「サントリーニ島」なんですね。これで、サントリーニ島の位置が把握できると思います。


 また、コリントは以前にも出てきましたが、もう一度確認したい方は、こちら↓

コリントス - Wikipedia
 さらにラリッサはこちら↓

ラリサ - Wikipedia
 いずれもギリシャですね。

 そして、2行目のスパルタもギリシャですし、

スパルタ - Wikipedia

そのあとに出てくるペロポネソス半島はこちら↓
ペロポネソス半島 - Wikipedia


 ここから、3行目、4行目は、想像がつきやすいと思います。
 ノストラダムスの預言を聞かされていたにも関わらず「サントリーニ島は、噴火しない」と嘘の情報を流したため、結果、上記の地域で大きな被害が出る、という話です。


 9か月間手が付けられない状態になるようですし、「親しい赤褐色」は、おそらく「噴火によってまき散らされる溶けた部分を含んだ火山礫ではないかと思います。それがここに書かれた一帯に降り注ぐということのようです。

 地図を確認してもらえれば分かりますが、この距離でも溶岩が飛んでくるとしたら、とてつもない大噴火ということですね。

 

(意訳)

 キクラデス諸島の中に位置するサントリーニ島が噴火し

 キクラデスを始め、コリント、ラリッサ、スパルタ、ペロポネソス半島の内部に至るまで

 サントリーニ島は噴火しないと嘘の情報が伝えられたため

 この地域一帯に、溶けかかった溶岩が降り注ぎ、後に感染症や飢餓が襲う