(2巻32番 原詩)
Laict, sang, grenovilles escondre en Dalmatie,
Confit donné, peste prèste, de baliene,
Cry sera grand par toute Esclavonie,
Lors naistra monstre près & dedans Ravenne.
(意訳)
俗に言う乳白色 血 カエルがダルマチアの上を隠し
紛争を与え 素早いペスト balieneの
エスクラボニー全体で 叫びが大きくなる
そのときラベンナの近くや中で怪物が生まれる
自分は、子供のころ室蘭に住んでいて、そのときに有珠山の噴火を経験しているんです。
それで、そのときの経験を簡単に書いておきます。
ある日、家の中が2~3分ほどカタカタ小さく揺れて、それからしばらくすると、急に空が真っ暗になったんです。するとまもなく、屋根にバチバチと大粒の雨が当たってきて「うわっ、これは、すごい土砂降りだな~」と思って外を見ると、雨ではなく、白っぽいツブツブがあたり一面にまき散らされたようになっていたんです。一瞬、何が起こったか分からず、とりあえずテレビを付けてみると「有珠山が噴火した」というニュースが流れていたんですね。
この時降ってきた白いツブツブは、正確に言うと火山灰ではなく、火山礫というもので直径2~64ミリの間のものです。
(火山礫のWikiはこちら↓)
火山礫 - Wikipedia
詩の1行目では「乳白色の雨」となっていますから、この「乳白色」は空から降ってくることが分かります。そして、次の詩では、ダルマチアの上を隠すんですね。この「ダルマチア」というのは、クロアチアの沿岸部の事を指します。ということは、陸地に積もって地面を覆うことが出来るもの、ということですね。
となると、この「乳白色の雨」というのは、どうやら、本当の雨ではなさそうです。火山灰・火山礫の事を指していると思われます。
また、これは、他の詩でも出てくるので、ここで覚えておいてください。「血」は溶けた溶岩のことです。
そして「カエル」ですが、これはカエルの大群を想像してください。
実は、自分、夜のゴルフの帰りに通った山道で「カエルの大群」に遭遇したことがあります。最初に見たときは、車のライトの光が当たっていて全体が白っぽく見えたため、その道路全体をまばらに飛び跳ねているものを見て「突然、雹が降ってきた」と一瞬、勘違いしました。
おそらく、ここでは、空から降ってくる火山礫(直径2~3センチくらいのもの)が、地面に当たって飛び跳ねているため、ノストラダムスが「カエル」と例えたのだと思います。
さらに2つ目の詩の3行目で出てくる「エスクラボニー」は「クロアチア東部」を表すフランスの古語ということです。
スラヴォニア - ウィキペディア、無料の百科事典 (wikipedia.org)
また、ラベンナは9巻3番でも出てきたクロアチアの津波を起こすと思われる場所です。
4行目では、このラベンナの中や近くで「怪物」が生まれるようです。9巻3番では「ローマ近くで双頭の怪物」が生まれるとあり、そこでは「火山」でしたから、9巻3番で書いたように、やはり、単なる地震ではなく、ラベンナでも火山の噴火が起こるようです。それが、クロアチアの津波を引き起こすということになりそうですね。
時系列的には津波の後、火山礫がクロアチアに降り注ぐ、という流れになろうかと思います。
(意訳)
火山灰 溶岩 火山礫がクロアチアに降り注ぎ、地面を覆う
2行目(不明)
クロアチアの内陸部でも混乱が起きる
そのとき、ラベンナの中や近くで、噴火口が出来る