ノストラダムスというと、一般的に知られているのは「預言詩」ですが、実は、それ以外にも書簡が存在し、その中の一つが、息子のセザールへ宛てた「セザールへの手紙」というものです。この手紙には、預言詩のように曖昧なものではなく、ハッキリと直接「これから起こる内容」を記載している部分があるんですね。

 第一回目は、その内容を確認してみます。

 

 一部抜粋ですが、このような内容です(出典「ノストラダムス大予言原典」~たま出版)。

「世界的な大火災が起こる前に、大洪水が起こるであろう。それによって水に覆われない国は少ないであろう・・・(中略)・・・洪水の前後、雨が乏しくなり、火事が頻繁になり、焼けた石が天から落ち、焼き尽くされずに残るものはないであろう。これらすべてのことは、大火災の前に起きるであろう」

 

 話の前後関係が少し分かりづらいので、こちらの方で、時系列にしてまとめます。

 まず、「世界的な大火災」が書かれていて、その前に「大洪水」が起きます。ですから、ここの順番は

 ・大洪水

 ・大火災となります。

 そして、この「洪水」の前後で「雨が乏しくる=水不足」と「火山の噴火」が起きると記されています。

 となると、物事の起きる順番は

1 水不足・火山の噴火
2 大洪水
3 水不足・火山の噴火
4 大火災(大変動)

という流れです。

 

 そして、ノストラダムスは、この一連の内容を指して「預言書の内容というのは、実はこのことだ」というニュアンスのことを言っているんです。

 そこで、この状況を考えてみると、息子に対して預言書の内容をダイジェストで伝える場合、普通は、その「核心部分」について語るだろうという事なんです。だから、この内容がすなわち「人類の危機的状況」の全体像を指していると考えて間違いないだろうということです。

 

 さらに、このセザールの手紙の中には「もしも、お前(セザール)が長生きするならば、このことに直面するだろう」という内容のことも書いていることから、ここも普通に考えると、セザール地震がフランスに留まっている状況を暗黙的に示唆しているだろうと考えられることから、出来事はフランスを中心に、その周辺で起きることであるという結論になります。

 

 また、この「たま出版」の訳でみると「大火災」と表現しているところがありますが、こちらの方で解読を進めていった結果、最終的に「大火災」にはなっていないんです。ですから、ここは、単語の訳語の選択ミスではないかと思われます。

 実は、こちらの方で解読を進めていった結果、最終的には「氷河期」が訪れるようなんです。ですから、一覧の後ろに( )で「大変動」という言葉を付け足してあります。