牝馬クラシックのラスト１冠はとにかく荒れます。昨年は３連単がＧⅠ史上最高の１０９８万馬券に。１０年前には１２番人気のブゼンキャンドルが差し切り勝ちを決め、エリザベス女王杯時代には、２０番人気のサンドピアリス、１７番人気のタケノベルベットの大駆けもありました。今年と良く似た構図は一昨年。１番人気はウオッカで、２番人気がダイワスカーレットでした。その後の２頭の活躍を思えば桁違いに堅いラインも７番人気のレインダンスの食い込みによって崩れてしまった。その時の勝ち馬ダイワスカーレットにダブる今年はレッドディザイアで、１番人気で３着に終わったウオッカの役割がブエナビスタに思える。レッドディザイアの鞍上の四位には、連続２着に泣いた春２冠とともに、ウオッカで敗れた一昨年の雪辱までかかっている、内に秘めた闘志は並大抵ではないと期待して◎は⑤レッドディザイアに。３度目の正直で今度こそとの思いだろう。桜花賞、オークスと春２冠は連続２着に敗れたものの例年のクラシックなら栄冠に輝いていたと思える内容。そのオークスでは早め先頭のシーンを演出。器用さを持ち合わせているのはライバルであるブエナビスタにはない魅力。舞台がトリッキーな京都内回りの2000㍍なら、この器用さが生きてくる。秋初戦のローズＳは２着に敗れてしまったが、出負け、外を回るロスがありながらだっただけに、それでクビ差なら悲観する内容ではない。むしろ春からプラス１０㌔とボリューム感を増した馬体には次走はもっと良くなると思わせた程。その予感が的中するのが今回。『前走は今思えば手緩い仕上げだった。今回は併せ馬でしっかり追ったからね』と松永幹調教師。その言葉通り、この中間は徹底的に攻めの姿勢を貫いてきた。１週前追い切りがＣウッドで初の６Ｆ追いなら、今週もレース当週としては初めて坂路での併せ馬を行い、４Ｆ50.2-12.6秒とまさしく究極の仕上げを施してきた。春ほど攻め込めていないブエナビスタを思えば仕上げ面では遥かに優位に立っているだけに、今回こそ悲願達成の可能性は高い。
器用さの分だけ評価を下げましたが○は③ブエナビスタ。デビュー２戦目で勝ち上がると、ＧⅠ阪神ＪＦ、ＧⅢチューリップ賞、ＧⅠ桜花賞、ＧⅠオークスと破竹の５連勝で２冠に輝いた。前走のＧⅡ札幌記念は２着に敗れてしまっが、久々の上に古馬相手。小回りで勝ち馬ヤマニンキングリーに上手く立ち回られたものだけに情状酌量の余地はある。確かにＧⅠ凱旋門賞に挑戦となると物足りない結果だったのかもしれない。しかし、３歳牝馬同士となれば話しは別。例年古馬相手に一千万を勝っていれば穴の資格ありのこのレース。ＧⅠ馬まで出走していた札幌記念に比べれば相手関係はかなり楽になる。しかも、内回りとはいえ直線も269.1㍍(Ｃコース)から、328㍍に延びるのだから競馬もしやすくなる。３コーナーからマクッて動いていけた前走がいい経験になったはずだし、コースに対する不安はそんなにないだろう。史上３頭目の快挙はすぐそこまできている。
◎⑤レッドディザイア
○③ブエナビスタ
▲⑰ワイドサファイア
△①ホクトグレイン
△④ミクロコスモス
△⑦ダイアナバローズ
△⑩クーデグレイス
△⑫ブロードストリート
△⑭ジェルミナル
△⑯モルガナイト
３連単・Ｆ
◎→○▲→○▲△
○▲→◎→○▲△
馬単
◎→○▲△
○→◎▲△
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