BS日テレでTV版「マクロスΔ」の再放送やってます!!
毎週木曜日の23:30から二話連続放送
先ほど終わったはずの第10話はちょうどAXIA回だね……英雄の死……もしかするとマクロス・サーガ上も重要なお話になるかも🍎
今回は北欧神話の戦乙女集団ヴァルキュリャ・ワルキューレのお話
今回も神話バレ注意かも
マクロスでは……
初代マクロスの可変戦闘機VF-1のペットネーム「バルキリー」……
劇場版マクロスFの劇中歌「サヨナラノツバサ ~the end of triangle」での“ヴァルキュリア”の連呼……
そしてマクロスΔの戦術音楽ユニット「ワルキューレ」……
言語による発音の違いを反映しながらすっかりお馴染みのネーミング……制作陣めっちゃコダワッテます
北欧神話 戦女神集団ヴァルキュリャ
Walkyrien (c. 1905) by Emil Doepler
美しき戦いの女神集団……19世紀以降、世界中で詩や絵画、工芸、音楽、演劇など芸術作品のモチーフとなって来たヴァルキュリャ……最近でもマクロスだけじゃなくて他のゲーム・アニメコンテンツでも大人気だよね
でも初代マクロスのときはマクロス公式はVF-1の名前を、1960年代中頃に開発されたアメリカ空軍の試作超音速爆撃機「ノースアメリカンXB-70 Valkyrie」に由来するとゴマかし…なんでもその頃の日本人はあんまり北欧神話を知らなかったらしい……
NorthAmerican XB-70 試作1号機 wikipediaより
ところでその「ノースアメリカンXB-70 Valkyrie」……
公募したネーミングに2万通を超える応募があったのに「ヴァルキリー」は僅か13通……にもかかわらず選ばれてしまい……しかも北欧神話がよく知られていた欧米では、この縁起の悪いネーミングはパイロットには不評だったらしい💦
はたして……偶然か運命か……
莫大な経費を掛けたにもかかわらずXB-70は米軍の戦略転換により開発中止……
P51やF86を生んだ名門ノースアメリカン社は経営危機に……
さらにXB-70 の試作2号機は空中衝突事故で失われ、XB-70乗員は脱出できたものの、衝突したF-104のパイロットが殉職するという悲劇に見舞われる……
残る試作1号機は今も国立アメリカ空軍博物館で展示されているらしい……私も観に行きたいかも
XB-70の後もヴァルキュリャの名をつけられた兵器が開発される……しかしいずれも無人兵器……有人兵器にその名前が使われることは二度と無いような気がする…
XB-70 試作2号機のF-104Nとの空中衝突事故(1966/6/8)
死の女神ヴァルキュリャ……VF-1のパイロットにとっては“未亡人製造機”に匹敵するとっても不吉なペットネーム……
マクロスにおいてもヴァルキュリャが北欧神話でどういった目的で編成された集団なのかという伝承を意識して名付けられたものだと予想しているかも
ここでヴァルキュリャについて簡単に説明……
読み音の違いは言語の違い……ワルキューレ(ドイツ語: Walküre)やヴァルキュリャ(古ノルド語: valkyrja)なんだけど、語源は古ノルド語でvalr(戦場の死体)とkjósa(選ぶ)からなる……
戦死者を選ぶ者
…そりゃパイロットも嫌がる訳だ…
北欧神話原典となる各種テキストでも頻出のヴァルキュリャ……その実態は……
北欧神話のアース神族主宰神オーディンが選び抜いた半神半人の戦女神集団
人間の王族の娘がオーディンに選ばれて神格を与えられてヴァルキュリャになる場合も多いらしい……
魔法動物「天翔ける馬」に乗ることも有れば、空を飛べるようになる魔法アイテム「白鳥の羽衣」を着ることも多い……サヨナラノツバサを熱唱するランシェリの翼がこれに相当するはず……
人数に関しては諸説あって最大で200人以上だとも言われている……
名前が分かっているのは40柱ほど……wikiにまとめたページがあったりする……
あと雑誌グレートメカニック2016秋号に掲載されたDr.千葉のインタビューではワルキューレは最大9人と言ってたので、もしかすると北欧神話原典『古エッダ』に含まれる「ヘルギの歌」の2節に現れる9柱のヴァルキュリアをイメージしているのかも
その任務は……
主宰神オーディンや女神フレイヤの意向に従って戦場で生きる者と死ぬ者を決定し、戦死者の魂をアース神族の国アースガルドに持ち帰ること……神界・人間界の境界にあるヘイムダルが管理する虹の橋ビフレストを渡って……
戦死者を運ぶ途中、虹の橋でヘイムダルに出会うヴァルキュリャ
Lorenz Frølich(1906)
戦死者の半分はオーディンの死者の館ヴァルハラに迎えられ、戦死者たちは最終決戦ラグナロクに備える戦死兵士エインヘリアルになる……残り半分は女神フレイヤの所有となるとか……
実は……これまでも何度も取り上げた北欧神話古典『スノッリのエッダ』第一部「ギュルヴィたぶらかし」の一節によると、先に女神フレイヤが戦死者の魂を居城フォールクヴァング城に運び込んで、城内セスルームニル広間で勇敢な戦士を選び取った後、選ばれなかった戦士がオーディンのヴァルハラ城に送られてアインヘリアルになるらしい……
つまりアース神族主宰神オーディンよりも女神フレイヤの方が戦死者を選ぶ権限では優先権があるらしい…
“女神フレイヤの優先権”……あくまで私の予感だけど……マクロスサーガではスッゴク重要なことになる気がする……🤔
ヴァルキュリャは「オーディンの乙女」とも呼ばれているけど、実際に指揮権を揮っていたのは女神フレイヤだった可能性が高い……
あと……ヴァルハラ城で日々激しい戦闘訓練に明け暮れるエインヘリアルたちの休憩時に蜜酒を与える給仕を務めるのも彼女たちの仕事であるとか……普段着ている白鳥の羽衣ってほぼ半裸なんだね……
ヴァルハラでエールを運ぶ白鳥の羽衣を纏ったヒルド、スルーズ、フロック
(ローランス・フレーリク、1895年)wikipediaより
美しいヴァルキュリャと英雄が恋に堕ちる話もあったりする……
実際に古代北欧では夫や恋人が戦死した後、残された配偶者や恋人が……
死後も想い人に寄り添いたい、他のヴァルキュリャにNTRされるのは嫌……
という理由で主宰神オーディンに誓いをたてヴァルキュリアに志願して後追い自殺することが度々発生していたらしい……
たとえばこのヴァルキュリャの実態を、本日放送のマクロスΔ「閃光のAXIA」回に当てはめると……
アース神族を主宰する神オーディンや女神フレイヤは……
キースと戦うメッサー・イーレフェルトの戦士としての能力を非常に高く評価……
メッサーをオーディン直属戦士アインヘリアル軍に参加させるため……
ヴァルキュリャであるバッカニアに命じて、セイズ魔法でメッサーに戦闘中に故意に悲劇の英雄として戦死させる運命を与え……
メッサーのルンを回収し、虹の橋ビフレストを超えてアースガルドまで運ぶ…
アインヘリアルとなったメッサーの世話は恐らく上の絵の如く白鳥羽衣を羽織っただけの黄泉カナメさんのお仕事…
アインヘリアルは最終決戦ラグナロクに備えて日々激しい戦闘訓練を行うらしいけど、神の蜜酒や黄金林檎の効果で大怪我でもすぐ回復するらしい……
わずかな休憩時間は担当ヴァルキュリャと…もしかするとメッサー様も白鳥羽衣だけのほぼ丸見え黄泉カナメさんと…あんなことやそんなことを……
戦いとカナメ愛しか知らないメッサー様にとっては究極天国かも……
実は戦術音楽ユニット・ワルキューレのメンバーの名前にはギミックが仕掛けられていると予想中……例えば……
バッカニア……公式ではイギリスの艦上攻撃機ブラックバーン バッカニアに由来するらしいけど……これもXB-70のときと同じくお遊びかも🍎
バッカニア S.2B wikipediaより
バッカニアの本当の意味は“カリブ海の海賊船”……
特に17世紀の“イングランド王国の私掠船”をバッカニアと呼ぶんだよね……元々は彼らが好むフランス系海賊料理である燻製肉料理の名前だったらしい……
私掠船とは……国王・女王陛下から“略奪のライセンス”を下賜された海賊たちということ……007の“殺しのライセンス”みたいだね……
これをマクロスサーガ的に解釈するとおそらく……
カナメ・バッカニアはどこかの主宰神オーディン様・フレイヤ様から……
“英雄を戦死させてルンを略奪するライセンス”
……を賜ったヴァルキュリアのひとりと言うことになる……本人の自覚があるかどうか不明だけど……
そして優秀なバッカニアであるカナメ様は見事、英雄的戦いを繰り広げるメッサー様をその名誉を傷つけることなくセイズ魔法を使って戦死させ、そのルンの回収に成功した……ということになるかも…
もしかすると英雄的戦いを演出するためにメッサー様にもキース様にも魔法がかかってたかも
わざわざセイズ魔法を意識したセイズノールなる物質まで設定したわけだから、その可能性は高い気がする…
もしもこの仮説が…反映されるなら…アインヘリアルとなったメッサー様が再び登場するはず……おそらくサブユニバース戦争で……我らがハヤテと戦いそうな気がする…
あとは……
カナメさんだけじゃなくて、他のメンバーにもヴァルキュリャに相応しいネーミングギミックと思われるものがチラホラあったりする……
個人的にはこのネーミングギミック、将来作品で反映されそうな気がするかも
次回もヴァルキュリャのお話の続きの予定
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