ブログを読んでいると、私が、なぜ弟の受験に難色を示しているのか、疑問に思われる方もおられるだろう。




1つは、統合失調症の患者(2級)で大学を目指すのは、病気の性質を考えるとかなり無理があると言うのが理由である。




加えて、我が家には基本的にお金がないのに大学に支払うお金はどうするのだろうか、という理由。




さらに、問題なのは、これが“初めてでは無い”からである。




費用の面に関して、弟は大学に入ったらバイトをすると言っているが、今までバイトをした事はほぼない。




仮に、


通学に往復6時間かかるとなると、

大学滞在時間を8時間(昼まで寝ているので1時間目に間に合うかどうかはわからないが、1時間目からお昼を挟んで4時間目まで)、

予習復習(レポート作成等の課題)に3時間、

(薬の影響も考えて)睡眠が8時間、

食事や風呂に1時間


としても、1日26時間必要である。その中のどこからアルバイト時間を捻出するのだろうか。




それに大学に通い始めると、弟が今もらっている障害者年金を打ち切られるかもしれない。生活がカツカツなのに、大学進学に回せる金がどこにあるのか?




万一大学入試を突破できても、片道3時間往復6時間の位置にある大学に通うことと、時間のやりくりが強烈なストレスになるのと、病気と加齢のせいなのか、集中力がなく、いろいろなことを覚えられないため、4年で卒業するのはさらに輪をかけて難しいと思われる。




今、弟は症状が安定しており、6月と言うこともあって、大学入学試験のある2月からは遠いのでまだ精神的に安定しているが、いつ豹変するかわからない。




弟が本腰を入れて大学受験を目指したのは、今年に始まったわけではなく、“今回は”去年からで、去年は成績が上がらないことを理由に、家の中で大暴れして警察沙汰になった。




弟が統合失調症を発症してから、現在までの30年間に、弟が大学を目指した事は3〜4回あり、専業主婦の母親が父親の稼いだお金で、予備校代を全額(父親の意見をを捻じ伏せる形か、最初は内緒にしてばれたら話すパターン、トータルで200万円前後)出している。




しかし、これまでの弟の大学入学へのチャレンジは、全て途中で挫折している。何度予備校に通ったとしても、数ヶ月通っただけ(中には数週間)で、その後予備校に通学しなくなるのである。当然年度初めに納入した予備校の費用は返却されない。




そのせいか、あるいは志望大学の偏差値が高すぎるせいで、今まで1度たりとも、補欠合格にもなった事はなく、大学には受かっていない。




予備校の費用と受験費用とでトータル200万円以上のお金をかけて、一切何の成果にも結びついていないのである。そもそも、家には200万円をドブに捨てるような、そんなお金は無いのに。




1回目のチャレンジと2回目のチャレンジ、2回目のチャレンジと3回目のチャレンジ、3回目のチャレンジと4回目のチャレンジの間は何年も開くので、その都度受験勉強は1からやり直しである。


(続く)