家族の中で、とりわけ私が弟からメノカタキにされていた中で、他の家族はなぜ助けてくれなかったのか。


原因としては他の家族も弟からは少なからず暴力を受けていたため、さらに私を守る行動をとると、自分も巻き添えを食って病院送りになり、働きに行けなくなる可能性があるからである。


激烈な男尊女卑思想の母親が弟を特別扱いして、弟には集中的においしいものをたくさん食べさせた結果、弟の身長は185cm以上、体重は90キロ近くなっていた。


この体格の男が飛び蹴りしてくる恐怖は、言葉で表現できない位計り知れない。これまでに姉以外の家族は弟から複数回飛び蹴りをされている。


飛び蹴りされると、体が部屋の端から端まで吹っ

飛んで全身青アザだらけになる。当然ものも派手に壊れる。いつも弟はニヤニヤ笑いながら、ボクサーのようなステップを踏み、助走をつけて飛び蹴りしてくる。弟にとっては、格好の鬱憤晴らしである。


弟が暴力を振るうきっかけは、家族がため息をついたから、とか扉を閉めたときに大きな音がした、と言ったものすごくささいなことで、弟の暴力のスイッチが何によって入ったのか、よくわからないことも多かった。


家族のため息も、大きな音で扉を閉めるのも弟の中では自分に対する当てつけと変換される。


実際はそんな事は全くない。たまたま勢いあって、扉が大きな音でしまっただけであり、ため息も別に弟のことを考えてついたわけでもない。


我が家の中では、弟の顔色を伺うことが日常になり、自由な言動も一切できなくなってしまった。家の中が自由な言動の許されない日本のお隣の国みたいな状態である。